マレーシアからシンガポールへの入国、待機期間が2週間に

【シンガポール】 マレーシアと日本で新型コロナウイルスの流行が拡大したことから、シンガポール当局は両国に滞在していた者がシンガポールに入国した場合、特定施設での2週間の待機を義務付ける。乗り継ぎを含め過去14日間にマレーシアに滞在したことのある人の、22日午後11時59分かそれ以降の入国に適用する。
9月1日以降、マレーシアは低リスク国とみなされていたため、サバ州を除くマレーシアからシンガポールへの入国者は1週間の自宅待機でよかった。日本からシンガポールへの入国者も自宅待機が認められていた。
マレーシアからシンガポールへの入国の新規則は、シンガポールで働くマレーシア人向け「周期 的通勤取り決め」の対象者、グリーンレーン取り決めの対象者であるシンガポールを拠点とする人にも適用される。
シンガポール国民、永住者以外の者で過去14日間にマレーシアに滞在したことのある旅行者は、27日午後11時59分以降のシンガポール入国では出発72時間以内のPCR検査が必要。
(トゥデー、11月21日)

新型コロナの新規感染者数、過去最多の1884人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,884人増加し、過去最高となったと発表した。アクティブ感染者数は1万3,842人で、累計感染者数は5万6,659人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,203人となった。それに▽サバ州(289人)▽クアラルンプール(KL、196人)▽ペラ州(81人)▽ネグリ・センビラン州(41人)▽ケダ州(36人)▽ジョホール州(16人)▽ペナン州(12人)▽クランタン州(9人)▽ペルリス(1人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。ラブアン、マラッカ州、トレンガヌ州、サラワク州、パハン州はゼロだった。新たに883人が退院し、累計治癒者は4万2,480人となった。死者数は2人増えて累計337人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は22日、セランゴール州で感染者が急増したことについて、職場でのクラスターが原因になったと言及。「テラタイ」クラスターでは全体の83.3%を占める502人の感染を確認したと述べた。一方で新たに半島部で3つのクラスターを確認したと発表した。

ペナン州のバラト・ダヤとペラ州ケリアン、クアラ・カンサー、キンタで発生した「ペンカラン・バラト」クラスターでは19人、ネグリ・センビラン州セレンバンの刑務所で出た「バトキ」クラスターでは16人、ケダ州クリムとクアラ・ムダの「バヤム・インダ」クラスターでは10人にそれぞれ陽性反応が出た。

トップグローブで感染拡大、1067人から陽性反応

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 セランゴール州にあるゴム手袋最大手、トップ・グローブの従業員の間で新型コロナウイルス「Covid-19」感染が拡大しており、23日だけで従業員1,067人の感染が新たに確認された。保健省はこれまでクラスターが発生している同社の従業員5,794人を対象に感染検査を実施し、1,889人から陽性反応が出ていた。

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は23日、の感染検査を実施するためトップ・グローブの工場28カ所を段階的に閉鎖すると発表した。また国家安全委員会(NSC)はトップ・グローブの従業員宿舎を対象に発令していた強化行動制限令(EMCO)を延長することを決めた。

モハマド・レズアン・ユソフ首相府相(特別任務担当)は23日の下院議会質疑の中で、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大が続く場合、12月6日までとなっている条件付き行動制限令(CMCO)を年末まで延長する可能性について政府内で検討していることを明らかにした。

■外国人配偶者の入国を容認へ■

サブリ上級相は20日、現在国外にいるマレーシア人と結婚した外国人配偶者について、全面的にマレーシア入国を認めると発表した。マレーシア政府は9月、感染者が多い米国、英国、フランス、イタリア、スペイン、インドネシア、インドなど23カ国を対象に感染拡大のの懸念から入国を禁じていた。ただしマレーシア入国後に全隔離費用を負担しなければならず、標準的運用手順(SOP)を遵守することが求められる。

 

5Gネットワーク展開、22年末か23年初頭=通信相

【クアラルンプール】 サイフディン・アブドラ通信マルチメディア相は19日、5G(第5世代無線通信)ネットワークの展開に関する下院での質問に対し、2022年末か2023年初頭をめどとするとの計画に変更はないと言明した。

サイフディン・アブドラ氏は「5G が一部の地域しかカバーしないのでは意味をなさない。デジタル格差は回避しなければならない」と、政府として接続性を重要視していることを説明した。

現在、5G技術のデモンストレーションが行われており、石油・ガス産業ではエンジニアに代わりロボットが利用されている。これは特に海上施設で有望だという。観光業では仮想現実(VR)技術の活用が可能だという。デモンストレーションが好評なことから、実施期間を今年末まで延長する。

(エッジ、11月19日)

 

テーマパーク&娯楽施設、2カ月で5億リンギの損失

【クアラルンプール】 マレーシア国内のテーマパークや家族向け娯楽センター(FEC)は、大部分の州で条件付き行動制限令(CMCO)が発令されたことから、10、11月のわずか2カ月足らずの間に5億2,000万リンギの損失を被ったと推定している。

90カ所のFECが加盟するマレーシア・アミューズメント・テーマパーク&ファミリー・アトラクション協会(MAATFA)のリチャード・CK・コー会長によると、ある大手ウォーター・テーマパークの場合で、一カ月に最低200万リンギあった営業収益が失われた上に、家賃や人件費のために月々200万リンギの出費を強いられている。他の事業者はそれほどではないにしろ、最低でも月々100万リンギの損失を被っているという。

FECの場合には特に閉鎖・清算を強いられるリスクが確実に高まっており、小規模なFECが10—20カ所、面積3,000平方フィート以上の大型FECも10—15カ所すでに閉鎖されている。

コー会長は先ごろ発表された来年度予算案の中に社会保障機構(SOCSO)の賃金助成金制度を除けばFEC業界に利益をもたらす内容は盛り込まれていないと指摘。業界が完全に回復するには3年から5年かかると悲観的な見方を示した。

サンウェイ・テーマパークの場合、新型コロナウイルス「Covid-19」流行前には平日に平均2,000人、週末には1万—1.5万人が来場していた。3月の行動制限令(MCO)発令によってほぼゼロまで落ち込んだ後、大幅に規制が緩和された今年第3四半期には週末の来場者が4,000—5,000人まで回復していた。

(マレーシアン・リザーブ、11月19日)

日本発のマレーシア宛航空郵便、24日より引受け再開へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本郵便(本社・東京都千代田区)は20日、これまで停止していた日本発のマレーシア宛て航空国際郵便サービスの引受けを24日より再開すると発表した。

マレーシアの郵便会社、ポス・マレーシアは10月25日、クアラルンプール新国際空港(KLIA)周辺で新型コロナウイルス「Covid-19」感染クラスターが発生したことを理由にKLIA内の国際小包センター(IPC)を一時閉鎖すると発表。それを受けて日本郵便は10月30日、日本発マレーシア宛てEMS及び航空郵便物の引受けを停止すると発表していた。

日本郵便は、航空便の減便等が継続されていることに加え、年末にかけて日本発外国宛郵便物の取扱いが増加することが見込まれるため、引き受けた国際郵便物の配達に遅延が生じるおそれがあるとし、早めの発送を呼び掛けている。

ジョホール州など4州をCMCO指定解除に=上級相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は20日、条件付き行動制限令(CMCO)が発令されていた半島部のうち▽ジョホール(コタティンギとメルシンを除く)▽マラッカ▽ケダ(クリム地区を除く)▽トレンガヌ——の4州について21日付けで解除すると発表した。

一部の地域を除いて新型コロナウイルス「Covid-19」の感染状況が改善しているためで、20日に開催された国家安全委員会(NSC)会議でCMCO指定解除を決定した。一方、CMCO指定外だったクランタン州は、感染拡大を受けて21日より2週間、CMCOの指定域となる。

新型コロナ第三波を受けて、10月14日付けでCMCO指定を受けていた首都圏クランバレーに加え、11月9日からはペルリス、パハン、クランタンの3州を除く半島全域が12月6日まで4週間、CMCOに指定されていた。

■外国人労働者に抗原検査を義務づけへ■

サブリ上級相はまた、セランゴール、ネグリ・センビラン、ペナン、サバ——の4州とクアラルンプール(KL)及びラブアン——で働くすべてのセクターの外国人労働者に対してRTK抗原検査を義務づけると発表した。建設現場などでの外国人労働者の間で感染が広がっているためで、人的資源省の提案に基づいて決定されたという。

実施詳細は明らかにされていないが、検査費用については社会保障機構(SOCSO)加入企業はSOCSOと折半、非加入の場合は企業が全額負担することになるという。

新型コロナ新規感染者は958人、再び3ケタ台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から958人増加したと発表した。前日に1,290人に増加していたが、再び3ケタ台に戻った。アクティブ感染者数は1万3,221人で、累計感染者数は5万2,638人となった。

州・地域別の感染者数はサバ州が最も多く512人となった。それに▽セランゴール州(153人)▽ネグリ・センビラン州(153人)▽クアラルンプール(KL、46人)▽ペナン州(25人)▽ペラ州(24人)▽ケダ州(19人)▽ジョホール州(9人)▽クランタン州(7人)▽トレンガヌ州(4人)▽マラッカ州(2人)▽サラワク州(2人)▽プトラジャヤ(1人)▽ラブアン(1人)ーーとなった。パハン、ペルリスはゼロだった。新たに956人が退院し、累計治癒者は3万9,088人となった。死者数は3人増えて累計329人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は、19日に新たに半島部で4つのクラスターを確認したと発表した。セランゴール州スンガイ・ブローの「カパスBJ」クラスターでは76人、クアラルンプール(KL)ティティワングサ一帯の「プレスティジ」クラスターでは20人、ペラ州の「バー・ベルチャム」クラスターでは5人、ジョホール州の「キアンバン」クラスターでは9人でそれぞれ陽性反応が出た。

マレーシア人訪日者数、10月は98.8%減の600人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2020年10月の訪日者数統計によると、マレーシアからの訪日者数は前年同月比98.8%大幅減の600人だった。前月の200人からは増加した。
1ー10月では、前年同期比78.8%マイナスの7万5,800人となった。
JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の拡大により、マレーシアは日本政府による上陸拒否、14日間の隔離・PCR検査受診、査証の効力停止等の対象となっているが、国際的な人の往来再開に向けた段階的措置として、9月8日から「レジデンストラック」を開始した。一方でマレーシア政府より3月18日以降、行動制限令が出されており出国禁止が継続されている。マレーシア人の日本からの入国については、政府指定施設での14日間の隔離、隔離終了前の PCR検査受診が義務付けられている。日本への直行便は、11月も引き続き大幅な運休・減便となっている。
世界全体の10月の訪日者数は、前年同月比98.9%減の2万7,400人で、7カ月ぶりに2万人を超えた。年初10カ月では前年同期比85.1%マイナスの400万500人だった。一部の国と日本の間で「ビジネストラック」や「レジデンストラック」の運用が開始されているものの、日本における検疫強化、査証の無効化等の措置が引き続き取られていること、また多くの国で引き続き海外渡航制限等の措置が取られていること等が影響した。
JNTOは、依然として世界的に旅行需要が停滞している状況にあるとして、感染症の推移とともに今後の市場動向を注視していく必要があるとした。

マレーシアから日本への一時帰国→入国・隔離生活インタビュー

2020年11月現在、コロナウイルス感染拡大の影響で、マレーシアに在住する外国人が一時帰国する際には、Exit and Return Passを申請し、許可されてから60日以内にマレーシアへ帰国後、14日間の隔離を行う必要があります。
10月7日にマレーシアを出国し、日本に一時帰国、10月28日にマレーシアへ帰国されたNIHON SPINDLE COOLING TOWERS SDN BHD のLUZHIFENG様にお話を伺いました。

※Lu様は中国の国籍を保有され、日本の大学を卒業し、現在永住のビザで東京にご自宅を持ちながら、同社マレーシアの現地法人の責任者として活動されています。

※本記事の情報は取材時点の2020年11月上旬現在のものです。最新の一時帰国の規定につきましては、在マレーシア日本国大使館やimmigrationにご確認頂けますようお願い致します。

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書類の申請

-必要だった書類の手続きを教えてください。

政府のホームページ、Myentryにオンラインで申請し、受理後に出入国許可書(APPROVAL LETTER FOR EXIT AND RETURN TO MALAYSIAが発行されます。

-実際に申請してどのくらいで受理されたのでしょうか?

9月9日に申請し、9月10日に受理された旨のメールが届きました。承認の返信があったのは9月18日です。

-書類はどんな場面で必要でしたか?

3つのシーンで提出しました。
1.搭乗チェックイン
2.出国審査カウンター 
3.入国審査カウンター

-航空券の予約はビザ承認後にしましたか?それとも事前に予約しましたか?

ビザ承認後に航空券の予約をしました。ビザが承認されて60日以内の帰国予定でスケジュールを組む必要があります。

マレーシア→日本 空港の様子

-マレーシア出国時の空港の様子はいかがでしたか?

 現在は出入国制限があるせいか、がらがらでした。10月7日の夜便でマレーシアを出発し、翌日8日に日本に到着しました。

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マレーシア到着後の入国審査

-日本滞在後、10/28にマレーシアに戻られました。空港では通常の入国審査と流れも異なったようですね。

大きく違うところは、入国審査が個室で行われること、検査があることやバスでの移動が必要となることです。

降機後 はまず降口ゲートで、全員集合し、バス乗り場へ向かいます。 

バス乗り場の手前で携帯アプリ MySejahteraのダウンロード及び個人情報の記入を求められました。 

入国審査場到着後は、検査に関する書類フォーム記入(個人情報、便名、座席など) し、喉と鼻の粘液サンプルを採集します。 

-入国審査に必要だった書類を教えてください。

1.旅券 
2.搭乗券 
3.出入国許可書。(APPROVAL LETTER FOR EXIT AND RETURN TO MALAYSIA) 
これらを準備していましたが、他に4.LoUも必要でした。

4.Letter of Undertaking and Indemnity 略称:LoU(到着後の強制隔離の宿泊費用の支払いに関する約定書)

 事前記入と要求されるますが、入国審査手続き前に、専用カウンターがあり、その場で記入し、そこのスタッフに確認してもらうこともできます。

-次は宿泊費用の支払いですね。どのように支払うのでしょうか?

名前を呼ばれ、料金の支払いを指示されます。いったん、審査個室から出て、支払いカウンターへ 行きます。

私の場合4,950RMでした。カード、現金両方可能です。この領収書は、ホテルまで何回も提示させられます。 

-宿泊先のホテルとして、プレミアムホテルが選択できる制度が10/12に発表されましたが、Lu様の帰国時は選択しましたか?

私は選択せず、指定されるホテルに宿泊しました。費用の支払いを済ませた時に、こちらから質問してホテルを知りました。

支払い領収書を入国審査官に提示し、再度入国審査個室へ行って入国手続きを行います。(顔写真、指紋採取、入国スタンプ) 入国手続きが完了した後、個室を出て、通常の入国カウンターを通りました。

-入国審査からバス搭乗までの所要時間はどれくらいでしたか?

約3時間半でした。当日の混雑状況によって変わると思います。

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ホテルへの移動

-入国審査が終わると次はバスでの移動ですね。

はい、バス搭乗前には全ての荷物は噴霧消毒します。ホテルごとにバスに乗車します。

-ホテルにチェックインするまではどのくらいかかりましたか?

バスに搭乗してからホテルチェックインまで約2時間半かかりました。

-ホテルについてからの手続きはどんなことをしましたか?

MysejahteraアプリでホテルのQRコートスキャン、個人情報を入力します。空港で受領した領収書、Lou文書、搭乗券の提示も求められます。

ホテルでの隔離生活

-ホテルの中に置いてあったものを教えてください。

水のタンクとお茶のパック、電気ケトルが備え付けてありました。水は既定のものが無くなった場合有料で購入となります。

-ホテルの部屋に入ると一歩も出れないのですよね。連絡したいことがあるときなどはどうするのですか?

部屋に入った時点から14日の隔離が開始します。当日ホテル入居する携帯WhatsAPPグループに加入します。重要な連絡はこのグループ中で発信されます。

-食事についてはいかがでしたか?

通常のホテルでの滞在とは違い、色々な制限があります。大きいことが食事です。原則ホテルから支給されるものになります。ハラルなので、鶏肉や卵を使った料理が多かったです。

-フードデリバリーも許可されるようになったと聞きますが、利用されましたか?

デリバリーが到着してもすぐに部屋に届くわけではありませんでした。午後5時以降という時間制限がありましたので、お昼に暖かい食べ物を頼んでも、夜に冷めたものを食べることになってしまいます。夜の時間だけ利用しました。

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-その他、ホテルの滞在で困ることなどはありましたか?

部屋から出れず、洗濯機を使った洗濯はできないので、部屋の中で各自が洗う事になります。隔離生活は時間があるのでいいのですが。またシーツも部屋まで1週間に1回きれいなものをとどけてもらって、各自で交換することになります。

隔離13日目、二回目のPCR検査が行われます。陰性であれば、警察から隔離した証明書が発行されます。

CMCO下のマレーシアへの入国まとめ

  • 個室での入国審査と検査があり、バスでの移動が必要となる
  • 宿泊費用の領収書の提示を何度も求められる。  
  • LOU(Letter of Undertaking)の記載が必要となる。入国審査手続き前にカウンターで記入することもできる。
  • 隔離ホテルでは、食事や洗濯など通常のホテル滞在と条件が異なることもある。

本記事が、マレーシアから日本への一時帰国や、日本からのマレーシア入国を計画中の方に役立てば幸いです。