マレーシアで新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの第一回接種を受けたので、その状況についてリポートする。

 マレーシアでワクチンを個人的に購入して接種することは出来ないことになっており、国家ワクチン接種プログラムに基づき、情報・追跡アプリ「MySejahtera」で接種登録を行い、順番を待つ必要がある。

 6月21日から18歳以上のすべての成人を対象とした第3フェーズが開始されており、大多数の在留法人が接種対象となると思われる。

指定された接種場所は、セランゴール州ペタリンジャヤの民間病院、KPJスペシャリスト・ホスピタル。政府が仮設している接種センターとは規模は違うが、どちらも保健省の手順に則って行なわれているので細部は異なっても概ね同じと考えていいだろう。

 情報・追跡アプリ「MySejahtera」で接種登録したのは2月24日と比較的早い時期だったが、一回目の接種の案内が来たのは6月22日、接種指定日はその2日後の6月24日の午後という慌ただしいものだった。この段階で都合が悪ければキャンセルすることが可能。同意した後に都合が悪くなった場合もアプリを通じてキャンセルできる。

 前日夜になってSMSで「午前に来い」という通知が来た。予定を調整して行ってみると、どうやらドタキャンが多いらしく、繰り上げで案内を出しているという状況だということが分かった。この辺りはフレキシブルでいかにもマレーシアらしい。

 病院の玄関にある専用受付に行くとまず、問診票と同意書を渡されて記入・署名を求められる。問診票の内容は、▽発熱、頭痛、喉の痛み、咳、味覚&嗅覚障害、呼吸困難など14の症状があるかどうか▽妊娠もしくはその予定があるか(女性の場合)▽6カ月以内に新型コロナに感染したことがあるか▽2週間以内に感染の疑いで隔離されたことはあるか▽2週間以内に何らかの予防注射を受けたか——の5項目。(写真下)

これらを書き終えると、ワクチン接種の受付所に案内される。ここでは身分証明書(外国人はパスポート)と「MySejahtera」の記録を提示し、身分照合が行なわれる。

 KPJ病院の場合は会場自体がそれほど広くないので、それぞれの手続きごとに待合所が設けられていて、呼ばれるまでそこで待つことになっていた。こうして密になることを防いでいるわけだ。

接種受付が終わると、次いで医療スタッフによる口頭でのさらなる問診とワクチン及びリスクに関する説明が行なわれる。

 問診は問診票の記入事項をみながら、追加で病歴や持病、アレルギーなどについて聞かれる。

 発熱などの症状があったり、アレルギーがあるからといって接種できないわけではないようだ。また今回はシノバック製ワクチンだったが、そのワクチン接種によりどういった副反応が起きる可能性があるか丁寧に説明されるのは有り難い。

問診と説明が終わると、接種場所に案内される。接種場所はパーティションで区切られており、一人ずつ呼ばれて接種を受ける。(写真下)

 接種担当の医療スタッフが、接種前に注射器にちゃんと規定の分量のワクチンが入っていることを見せて確認させるのは感心。

接種後はまた別の観察室に案内され、そこで15分経過をみる(写真下)。

 この間に呼吸困難や痛み、痒みなどのアレルギー反応が出た場合はスタッフに言って処置をお願いすることになる。何の異常もない場合、最終説明デスクに案内される。そこでは今後起こりうる副反応リスクやその対処の仕方について説明を受け、2回目の接種日時を決める。

接種に関する手続きをすべて完了すると「MySejahtera」のステータスに下の接種を証明するステータスが表示されるようになる。

2度目の接種日は翌日、「MySejahtera」を通じて正式に案内が来た。

 最近では不安からワクチン接種のためにわざわざ帰国する人もいるようだが、帰国すれば往復で1カ月もの長期隔離が待ち受けており、ハードルは高い。

今回受けてみて分かったが、マレーシアではかなりしっかりした体制がとられているようである。ワクチンは選べないが、特にこだわりがなければマレーシアで接種しても問題ないと思われる。

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