【クアラルンプール】 下院議会は25日、非常事態宣言下で発令されていた7つの緊急令の廃止について全会一致で可決した。感染対策に関する緊急令の廃止に伴い、違反した際の罰則や罰金も引き下げられる。
 廃止の対象となるのは、▽2021年緊急令(基本権限)▽2021年改正緊急令(感染症の予防と制御)▽2021年改正緊急令(従業員の住宅、宿泊施設、アメニティの最低基準)▽2021年緊急令(基本権限)第2号▽2021年改正緊急令(基本権限)▽2021年改正緊急令(犯罪者の強制出頭)▽2021年改正緊急令(国家信託基金)ーー。
 審議では、多くの議員が非常事態は失敗だったとし、緊急令の失効についても、非常事態宣言終了後ではなくもっと早い段階で議論すべきだったとの見解を示した。
非常事態宣言は8月で終了したが、緊急令については先ごろワン・ジュナイディ首相府相(法律・国会担当)が「来年2月まで引き続き適用される」と述べていた。
緊急令については、7月に当時首相だったムヒディン・ヤシン氏が、アブドラ国王の承認なしに無効にすると発表したことで大きな非難を浴び、政権維持のための過半数議席が確保できなくなり、その結果首相を辞任するに至った。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、10月25日)