【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)の調査によると、2021年第4四半期の製造業者の景況感指数(BCI)は、前年同期比で6.6ポイント、前期比で25.0ポイント上昇し122.0ポイントとなった。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを上回った。
MIERは、国内および国外からの受注増に伴う売上増加や、設備投資が増えたことがBCIの上昇に繋がったと説明した。サブインデックスでは国内注文指数が37.6ポイント上昇し71.4ポイントとなった。紙・紙製品の需要は弱かったが、自動車や輸送機器などの金属製品は好調だった。設備投資指数は7.1ポイントアップの61.8ポイント、売上指数は32.9ポイントアップの71.7ポイントとなった。なお、稼働率は前期の70.3%から83.6%に上昇したという。
従業員数については、32%の企業が増員したと回答。23%が削減したと答え、前期の8%より上昇した。今後については、65%が現状を維持すると答えた。
一方で、消費者信頼感指数(CSI)は、4.5ポイント下がって97.2ポイントとなった。収入や雇用への期待感の低下、物価上昇への懸念の高まり、家計支出の増加が予想されていることからCSIは低下。楽観と悲観の分岐点である100ポイントを下回った。
MIERは、回答者の88%が物価の上昇を予想していると指摘。過去7年間で最も高い回答率となったと明らかにした。