【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」の開発に携わる豪州レンドリースは8日、TRX中心部の17エーカーの複合施設「エクスチェンジTRX」を2023年第4四半期にオープンすると発表した。

「エクスチェンジTRX」は4階建てで、小売店舗やホテル、オフィスにより構成される。屋上には在来植物150種を15万本以上植えた10エーカーの公園「TRXシティパーク」も設置する。小売向けの賃貸面積は130万平方フィートで、400店舗以上が入居予定。ダイニングエリアを5カ所用意し、アンカーテナントとして西武百貨店、シネコンのゴールデン・スクリーン・シネマ(GSC)、香港のデーリー・ファーム・グループによる高級スーパーなどが入居する。西武百貨店は4フロア25万平方フィートに、日本の「デパ地下」コンセプトを導入したフードホールなどを構える予定だ。また高級ファッションのLVMHグループがルイ・ヴィトン、ディオール、ティファニーなど17ブランド、ケリング・グループがグッチ、サンローランなどの6ブランドをオープンする。シャネルや高級眼鏡のジェントル・モンスター、マレーシア1号店となるモロッコのバシャコーヒー、シンガポールの人気カフェバーであるティプシー、スポーツ用品のプーマ、ナイキ、アンダーアーマー、靴のスケッチャーズなども入居する。

レンドリース・マレーシアのリテール部門責任者兼エクスチェンジTRXプロジェクト・ディレクターのミッチ・ウィルソン氏は、マレーシアでの43年の経験や国際的な施設開発の知識に基づき体験型リテール施設を建設するとし、開業約1年前での入居率は市場平均を大きく上回っていると強調。多様な店舗に加え、レジャーやエンターテイメント施設が付属することで他ショッピングモールと差別化でき、来店客の滞在時間を伸ばしリピートも促進できると述べた。
(ザ・スター、12月9日、エッジ、ベルナマ通信、12月8日)