プロトン、洪水被害で停止していた「X70」の生産を再開

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは11日、昨年12月の洪水の影響で停止していたSUV「X70」の生産をペラ州タンジュン・マリム工場で再開したと発表した。プロトンの施設は被災しなかったが、一部の部品供給業者が被災したため、部品供給や生産に混乱が生じていた。
サプライチェーンの安定にはまだ時間がかかると見込まれるが、4日にはSUV「X50」の生産を再開しており、さらに「X70」の生産を再開することで復旧に向けた第一歩が踏み出せたという。
販売会社プロトン・エダルのロスラン・アブドラ最高経営責任者(CEO)は、プロトンは部品供給業者と協力の上迅速に供給ラインを復旧させているものの、手間や時間が掛かっているとし、できる限り最短ですべてのモデルの組み立て再開を目指すと述べた
プロトンのスタッフは、復旧作業を促進するため、部品供給業者の施設においてボランティアで清掃作業を行ない、また、洪水で自宅が被災した同僚を支援するなどの活動も行なっているという。
(ポールタン、1月11日)

ペトロナス、サラワク州沖でガス田を発見

【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は7日、サラワク州沖でガス田を発見したと発表した。
ガス田を発見したのは、サラワク州北西170キロメートル離れたバンギリアンの浅瀬。ペトロナス傘下の油田探査会社であるペトロナス・チャリガリが「SK411」鉱区において11月に発見し、掘削を開始。掘削深度が1,850メートルに達したところ、厚さおよそ200メートル天然ガス貯留層を発見した。
「SK411」は、ペトロナス・チャリガリ(90%)とE&Pマレーシア(10%)2社が参画する生産分与鉱区となっている。
ペトロナスは、昨年3月と5月にもガス田を発見。計3カ所のガス田を見つけたとして、天然ガスやクリーンな化石燃料を安全に安定提供できることを楽しみにしているした。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、1月7日)

運輸セクター向け「B20」使用、年内義務化へ

【クアラルンプール】 マレーシア・パーム油委員会(MPOB)は5日、連邦政府が2022年末までにパーム油由来のメチルエステルの含有率を20%に高めたバイオディーゼル「B20」使用義務化を計画していると発表した。
運輸セクターでの「B20」の使用義務化については、2020年1月に実施すると農園・一次産業省から発表されていたが、新型コロナウイルス「Covic-19」の感染拡大に伴う行動制限令(MCO)の影響や景気対策を優先させる必要性から再三延期されていた。
農園・一次産業相のラヴィ・ムタヤ事務次官は、段階的に全国展開を進めていくと述べた。
マレーシアは2019年以降、輸送セクター向けに「B10」、工業セクター向けに「B7」のバイオディーゼル使用促進政策を進めてきた。「B20」は2020年2月に発売されたもので、最終的には全国3,400カ所あるすべての給油所で「B10」を置き換える予定。国産パーム油の利用促進を図ると共に、温室効果ガスを年間380万トン削減できると期待されている。
(ロイター、1月5日)

国内初のEV組立工場、ブミプトラ企業がマラッカで設立へ

【マラッカ】 ブミプトラ(マレー人および先住民族の総称)企業のフィールドマンEVは、10億リンギを投資してマラッカ州に、国内初の電気自動車(EV)組立工場を建設する計画だ。
フィールドマンEVから同州へのEVおよび電動リクシャーの納車式が4日に開催。納車式に臨席したマラッカ州のスライマン・モハメド・アリ首相は、EV工場について、ジャシンにあるエルカイ・リパット・カジャン工業団地の200ヘクタールの用地に建設されると明らかにした。フィールドマンEVは、中国の自動車会社である長安汽車から、マレーシアおよび東南アジア向けの右ハンドルEVの独占販売権を取得していると説明。長安汽車の技術を取り入れたEVが製造・販売されることで、マラッカ州の自動車産業の発展につながる上、長期的な経済波及効果を見込んでいると述べた。
フィールドマンEVの取締役であるラズミシャー・オスマン氏は、工場の建設により5,000人分の雇用機会や、自動車産業の川下部門向けの事業機会を創出することができると説明。EVの技術移転により、同州の経済成長を後押しすることができるとの見解を示した。
フィールドマンEVは、パーム油、プラスチック製造などを行うフィールドマンにより、再生可能エネルギー資源事業を行う子会社として2018年に設立された。2018ー2026年の事業計画の下でEV技術および組立の開発を行うことを目標に掲げている。
(マレー・メイル、エッジ、フリー・マレーシア・トゥデー、1月4日)

エアアジア、社名を「キャピタルA」に変更へ

【ペタリンジャヤ】 格安航空エアアジア・グループは社名を「キャピタルA」に変更することを検討している。
同社が3日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)宛てた声明によると、新社名「キャピタルA」はマレーシア会社委員会(SSM)により承認され、12月28日付けで同社向けに確保された。後日開催される株主総会での承認を経て正式変更が行なわれるが、承認された場合、SSMによる新社名登録通知発行日から新社名が有効になるという
エアアジアは、2021年12月、既存株主を対象とした株主割当増資を実施し、約9億7500万リンギを調達している。
トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、民間航空史上最も困難な2年間を経て、ようやく終わりが見えてきたと強調。運航ができなかった期間を利用して、コストの抑制やネットワークの最適化、機材戦略などに取り組み、すべての市場でスリムかつ強力な空運のための強固なプラットフォーム構築を目指し、会社運営をあらゆる側面から見直したと述べた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月4日、フリー・マレーシア・トゥデー、1月3日)

エコノミストは顕著な経済回復を予想、リスクは感染への対応

【クアラルンプール】 移動制限の緩和、ワクチン接種の進展を背景にエコノミストは今年の国内経済は顕著に改善すると予想しているが、新型コロナウイルスの感染状況にどう政府が対応するかに大きく左右されるとの見解も示した。
サンウェイ大学のイア・キムレン教授は、個人消費、投資、輸出の増加で国内総生産(GDP)は6%増加するとの予想を示した。
マレーシア科学技術大学のジェフリー・ウィリアムズ教授は「オミクロン株への過剰反応が懸念される。政府が行動制限を強化すれば経済にマイナスだ」と述べた。
ホンリョン・インベストメント・バンクは中央銀行による金利の「正常化」を予想しており、第4四半期に翌日物政策金利を2%に0.25ポイント引き上げるとみている。
変異株による感染拡大を理由に世界各地で行動制限が再導入されたが、今年も同様の措置がさらに施行されれば、世界経済の先行きは多難とエコノミストはみている。
(ザ・スター、ザ・サン、1月3日)

米インテル、ペナンで300億リンギの投資を計画

【クアラルンプール】 半導体大手の米インテルは、子会社のインテル・エレクトロニクス(マレーシア)を通じペナン州で70億米ドル(300億リンギ)の追加投資を行う計画を明らかにした。
ペナン州バヤン・レパスに、半導体チップパッケージ工程及びテストを行う施設を新たに建設。半導体の世界的な不足を背景にマレーシアでの生産を拡大する。これに合わせて来馬したパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は16日に開かれた会見の中で、2024年の新施設での生産開始を見込んでいることを明らかにした。
会見に同席したアズミン・アリ上級相(兼通産相)は、4,000人以上の雇用創出、5,000人以上の建設雇用を創出するとの期待を示した。インテルは1972年に米国外で初、ペナンにとっても初となる半導体組み立て工場を開設。1975年までに1,000人を雇用した。
マレーシアは半導体のグローバルサプライチェーンにおける重要なグローバルハブとしての地位を確立しており、半導体チップのパッケージ及びテストにおける世界シェアは13%、世界の半導体貿易の約7%がマレーシアを通過している。マレーシアの2020年の電気・電子製品輸出額は3,862.9億リンギを記録し、マレーシアの輸出全体の39.3%を占めた。
(ロイター、エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ベルナマ通信、12月16日)

「KFC」経営のQSRブランズ、来年の再上場を計画

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】    「KFC」や「ピザハット」を経営するQSRブランズ(M)ホールディングスは来年、再上場を計画している模様だ。実現した場合、過去4年で最大規模の新規株式公開(IPO)となる見通しだ。
経済・金融情報配信の「ブルームバーグ」が匿名の関係者の話として報じたところによると、CIMBグループ・ホールディングスとシティ・グループ、クレディ・スイス・グループ、UBSグループと共に、IPOに向けて計画を進めている。QSRは5億リンギを調達することを計画しており、上場に向けた協議は行っているが、IPOの規模や上場のタイミングについては、変更の可能性があるという。なお、アドバイザーに選ばれた4社はブルームバーグの取材に対して、コメントに応じなかった。
QSRブランズは2013年に上場を廃止。2018年に再上場を計画していたが、2019年に延期。2019年には、IPOの時期として適当でないと判断し上場を再び無期限延期していた。しかし、ホームセンターを経営するミスターDIYグループが2020年に、信用情報のCTOSデジタル(旧CTOSホールディングス)が今年、それぞれIPOを実施し、高い需要がみられたことから、QSRブランズは上場を再計画している模様だ。
ブルームバーグによると、QSRのIPOが実現した場合、ロッテ・ケミカル・タイタン・ホールディングスが2017年に行った40億リンギの資金調達以来、最大規模となる見通しだ。

奇瑞汽車、来年にもマレーシア市場に再参入か

【クアラルンプール】 奇瑞汽車(チェリー自動車)は、2022年にもマレーシア市場に再参入する模様だ。
自動車関連ニュースポータルの「ポールタン」によると、チェリー自動車は取材に対して、マレーシアにおける現地組立生産(CKD)に向けて合弁相手候補と協議を進めており、来年にも契約を交わすことができる見通しだと明らかにした。「瑞虎(ティゴ) 4プロ」、「ティゴ7プロ」、「ティゴ8プロ」などスポーツ車(SUV)をメインにマレーシア市場に投入する予定だ。またマレーシア政府は、電気自動車(EV)の普及に向け免除政策を来年度予算案に盛り込んだことから、小型電気自動車「eQ1」の輸入完成車(CBU)の投入も計画しているという。
チェリー自動車は、インドネシアにも進出し、投資を行っていく方針を明らかにしており、マレーシアとインドネシアでどのように生産体制を構築していくのかについて、ポールタンは不明だとしている。
(ポールタン、12月8日)

ネスレマレーシア、再生可能エネルギー電力に完全移行

【クアラルンプール】 食品・飲料のネスレ・マレーシアは、来年1月より国内全事業所に関わる全ての電力を再生可能エネルギーに完全移行すると発表した。
完全移行により年間7万5,000トンの二酸化炭素排出量削減に繋がり、同社の掲げる「2025年までに電力の100%を再生可能エネルギーでまかなう」という目標を前倒しで達成することになる。
今回の完全移行は、エネルギー天然資源省と電力会社テナガ・ナショナルの子会社であるTNBXが今年11月末に開始した「グリーン電力料金」(GET)制度により実現した。ネスレ・マレーシアは、GETの導入を約束した9社のうちの1社で、承認プロセスを早期完了したことで、来年完全移行できる見通しだ。
ネスレ・マレーシアのフアン・アラノルス最高経営責任者(CEO)は、TNBXが供給する太陽光発電や水力発電から必要電力をまかなえるとし、マレーシア再生可能エネルギー証書(mRECs)を受けることで、再生可能エネルギー利用者であることを主張できるようになると言明。「2030年までに温室効果ガスの排出量を半減させ、2050年までにネット・ゼロを達成する」という目標にも貢献できると語った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、12月9日)