ちとせグループ藻類生産設備、サラワク州首相が開所式実施

【クチン】 サラワク州のアバン・ジョハリ首相は10日、ちとせグループ(本社・神奈川県川崎市)がサラワク州に建設した藻類生産設備「ちとせカーボン・キャプチャ・セントラル(C4)」の開所式を実施した。

C4は、ちとせグループの中核企業であるちとせ研究所が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として建設した世界最大規模の藻類生産設備。サラワク州営電力会社のサラワク・エナジー(SEB)やサラワク生物多様性センター(SBC)と共同で推進しており、隣接する火力発電所から出る排気ガス中の二酸化炭素(CO2)を活用して持続可能な航空燃料(SAF)などを製造する。敷地面積は現在約5ヘクタール(ha)だが、将来的には2,000haまで拡大する計画だ。

アバン州首相は、C4の設立は持続可能な州経済に向けた重要な節目であり、新規雇用機会を創出し、州経済の成長も促進できると言明。藻類は、SAFや食品、医薬品などの材料になるとし、2,000ha規模での藻類生産を行った場合、最大5,000人の雇用機会を創出し、年間約20万トンのCO2を脱炭素化できると述べた。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、5月10日)

マレーシアのリサイクル産業の現状、ジェトロがリポート

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は11日、環境関連ビジネス市場参入への関心が急速に高まっていることを背景に、「マレーシアのリサイクル産業‐プラスチックリサイクルを中心に」と題するリポートを発表した。

同リポートは、プラスチックのリサイクル産業・ビジネスへの参入を模索する際の参考となるために作成されたもので、リサイクル関連の法規制、主なプレイヤー、関連プロジェクトなどの現状と、参入にあたってのビジネスチャンス・障壁をまとめている。その上で政府による様々な長中期計画やロードマップ自体はよく検討されていると評価する一方、法執行面では改善の余地もあると指摘している。

また、ヒアリング等からは、外資系企業の取り組みと比較し地場リサイクル企業がその動きに追随できていないことも浮き彫りになったと指摘。 技術面においては、使用済みプラスチックから水素を取り出すケミカルリサイクル、農業用フィルムなどバイオマテリアルの開発、廃プラスチックの汚れ除去にかかる洗浄技術などにおいて、ビジネスチャンスがあるとも提言している。

ジェトロKLは、マレーシア政府による「マレーシア・プラスチック・サステイナビリティ・ロードマップ2021-2030」の策定や、本社の環境・社会・企業統治(ESG)対応強化を背景に、リサイクル関連で新規事業立ち上げを検討する声も聞かれると指摘。分別回収が未だ徹底していないマレーシアでは、リサイクル技術に関して先行している日本企業の参入余地があると考えられるとしている。
同リポートはジェトロのウェブサイト(https://www.jetro.go.jp/world/reports/2023/01/a1a64ca81cb40e02.html)からダウンロードすることができる。

機械製造のCKDがクリムに新子会社設立、来年末の稼働予定

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 機械製造を手掛けるCKD(本社・愛知県小牧市)は8日、マレーシア・ケダ州に新子会社、CKDマレーシアを設立し、同子会社を通じて同州クリム・ハイテク・パークにて土地・建物を取得すると発表した。

取得するのは同パーク第三期にある面積約8万7,400平方メートルの土地と建屋面積約1万5,800平方メートルの工場建屋で、総投資額は約40億円。マレーシア投資開発庁(MIDA)の支援を受けて手続きを進めており、管轄官庁の承認を受けた上で5月中の取得を目指す。2024年末の稼働開始を予定している。

CKDは声明の中で、中長期的な成長や企業価値向上を考え、将来に向けた事業基盤を築くための投資を進めているとコメント。CKDマレーシアの設立および不動産の取得により、アジア地域における機器製品の需要拡大を見据え生産体制の強化を図るとした。

CKDは1984年、セランゴール州シャアラムに子会社、M-CKDプレシジョンを設立している。

ASEANは金融面で日本との新たな協力を模索=副財務相

【クアラルンプール】 韓国の仁川で1、2の両日開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)・日本財務相・中央銀行総裁会議の基調演説で、アンワル・イブラヒム財務相(首相)代行として出席したアハマド・マスラン第1副財務相は、マレーシアおよびASEANは金融・財政面で日本との新たな協力、提携を積極的に模索すると表明した。会議は日中韓・ASEAN財務相・中央銀行総裁会議の一環として開かれた。
アハマド・マスラン氏は、各国の強み、経験を活用することで、より強力で統合された金融生態系を確立し、ASEAN加盟国と日本に利益をもたらすことができると述べた。

並行して1ー5日の日程で開催されたアジア開発銀行(ADB)理事会会合にもアハマド・マスラン氏は出席した。

アハマド・マスラン氏は浅川雅嗣ADB総裁と個別に会談。気候変動との戦いにおいてアジア・太平洋地域への支援を大幅に拡大することが可能となるプログラム「アジア・太平洋革新気候変動金融ファシリティー(IF-CAP)」をADBが発表したことを歓迎すると伝えた。
(ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、5月6日)

日本マレーシア経済協議会、第40回合同会議を25日に開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本・東京商工会議所に事務局を置く日本マレーシア経済協議会(JAMECA)は5月25日に、第40回合同会議をANAインターコンチネンタルホテル東京で開催する。

今回は、「多層的な共創を通じた日本・マレーシアの経済関係深化」テーマに掲げ、両国企業および関係省庁の担当者らが登壇。日本・マレーシア間の貿易投資動向、およびマレーシアの投資誘致地紹介に関する講演と、「地方創生における日本とマレーシアの相互発展」と題したパネルディスカッションを実施する。パネリストには帯広商工会議所やバイオベンチャーのちとせグループなども参加する。参加費5万円(予定)。参加申し込み締め切りは5月15日。

申し込みは、ウェブサイト(https://www.jcci.or.jp/post-406.html)で受け付けている。

双信エレクトロニクスマレーシア、不正アクセス被害でデータ流出

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 電子機器メーカーの双信電機(本社・東京都港区)は、マレーシアのグループ会社においてランサムウェアの感染被害があり、データが外部に流出したと明らかにした。

同社の発表によると、4月7日に海外グループ会社の双信エレクトロニクスマレーシアがサイバー攻撃を受けた。ランサムウェアに感染し、64ギガバイト相当のデータが流出。4月24日に一部のデータがウェブサイト上で公開されていることを確認した。

流出したデータには、双信エレクトロニクスマレーシアの従業員に関する個人情報や一部の顧客の社名が入ったファイルなどが含まれる。外部の専門家の協力のもと、原因について調査を進めており、侵害を受けたサーバやファイルの特定を進めている。全容解明にはしばらく時間を要する見込みだ。

復旧作業は4月25日の時点でおおむね完了した。同拠点における生産や出荷を継続しており、納品などに影響がでないよう努めている。

双信電機は顧客をはじめ、関係者に心配、迷惑をかける事態となったとして、謝罪の意を表明した。

プロドゥア「アジア」、交通安全研究所が独自評価試験を実施へ

【クアラルンプール】 トヨタ自動車の子会社ダイハツ工業の海外向け乗用車4車種における認証不正を受け、運輸省傘下のマレーシア交通安全研究所(MIROS)は、ダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)のAセグメント車「アジア」に対し、独自に評価試験を実施すると発表した。

MIROSのウォン・シャウブン所長は、英字紙「フリー・マレーシア・トゥデー」の取材に対し、衝突試験に合格しやすくするため不適切な加工がなされていたとされる「アジア」に関して、消費者からの安全性に関する苦情はまだ受けていないが、最新モデルの評価試験を実施し、安全であるというプロドゥアの主張について調査すると述べた。

プロドゥアのザイナル・アビディン・アハマド社長兼最高経営責任者(CEO)は、不正発覚後、4月30日付けで声明を発表し、安全性に問題がないとした上で、「アジア」のリコールや出荷停止は実施しない方針を明らかにしていた。
(ザ・サン電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、5月2日、フリー・マレーシア・トゥデー、5月1日)

医療機器のマニー、マレーシアに販売子会社を設立へ

【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 医療機器の製造・販売のマニー(本社・栃木県宇都宮市)は1日、新たな販売子会社をマレーシアに設立することを決定したと発表した。

同社グループで2022年よりスタートした「中期経営計画」の主要施策の1つである「グローバルマーケティングの推進」の一環として、新たにマレーシアに販売子会社を6月上旬に設立する。営業開始は8月中旬を予定。資本金は100万リンギで、マニーが100%出資する。販売子会社を設立することで、東南アジア諸国を中心としたアジアの成長著しい新興国市場におけるマーケティング活動を強化するとともに、同社グループ製品の一層の販売拡大を目指す。

マニーは「世界一の品質」の提供を通じて、東南アジア諸国の医療の発展、ひいては人々のクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献することを使命とし、積極的に活動を展開していく方針だ。

ユーグレナ、KLに熱帯バイオマス技術研究所を開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ユーグレナ(本社・東京都港区)は1日、マレーシアに「熱帯バイオマス技術研究所」を開設したと発表した。

マレーシア工科大学(UTM)クアラルンプール ・キャンパス内にあるマレーシア日本国際工科院(MJIIT)内に開設された「熱帯バイオマス技術研究所」は、マレーシアの気候と多様なバイオマスを活かして、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を実施するほか、マレーシアを含む東南アジア諸国連合(ASEAN)圏におけるバイオマス関連の研究開発の推進を目指す。

この「熱帯バイオマス技術研究所」の開設に伴い、三重県にある「藻類エネルギー技術研究所」の機能を「熱帯バイオマス技術研究所」と佐賀県の「資源サーキュラー技術」に移管する。

ユーグレナは、持続可能な社会の実現のため、ユーグレナをはじめとする微細藻類等を活用し、ヘルスケア事業やバイオ燃料事業、ソーシャルビジネスを行っているが、今後も、社会課題解決に貢献する技術として微細藻類等の活用用途拡大を目指し、さまざまな培養方法などの研究を推進していく方針だ。

 

ビーインフォマティカ、デジタル貸金業の条件付きライセンス取得

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 デジタル貸金プラットフォームのビー・インフォマティカ(本社・東京都)は4月28日、マレーシアの住宅・地方自治省よりデジタル貸金業の条件付きライセンスを取得したと発表した。

ビー・インフォマティカによると、条件付きライセンスを取得している企業は、マレーシア国内で11社のみ。同社は現在、基本貸金業ライセンスに基づいて事業を行っているため、一部の手続きを対面で行う必要があり、オペレーションエリアがクアラルンプールに限られていた。しかし、 デジタル貸金業ライセンス取得により、すべての手続きをオンラインで完結できるようになる。マレーシア全土で事業を行うことができるようになるため、これまで展開が難しかったマラッカやペナン、ジョホールといった地方都市への進出が可能になるという。

同社は、デジタル貸金業ライセンスを取得することで、マレーシアの貸金業市場において顧客により良いサービスを提供し、金融包摂の促進に貢献していくことを目指しており、今後は本ライセンスの取得に向けて、本人確認手続きをオンライン上で完結させる「eKYC」やデジタルサインといった必要なIT要件の開発に取り組んでいく方針だ。