UMWトヨタ「ヴィオス」は安全規制に準拠、リコールは行わず

【クアラルンプール】 UMWトヨタ・モーターは1日、グループ企業のダイハツ工業(本社・大阪府池田市)が行っていた海外向け車両の認証手続きで不正が発覚した件に関連し、対象車とされるBセグメント・セダン「ヴィオス」について安全基準と品質に問題がないためリコールする予定はないと発表した。

ラビンドラン社長は、マレーシアで3月から販売している新型「ヴィオス」がUN-R95 認証を取得しており、すべての安全規制に準拠していると強調。「顧客に多大なご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げるとともに、当社の車両の安全性と品質を保証したい」、「顧客の安全に対する我々の取り組みは、これまでもこれからも最優先事項である」とのコメントを発表した。

不正の対象となったのは▽プロドゥア「アジア」▽トヨタ「ヴィオス」▽トヨタ「アギヤ」(6月よりインドネシアで生産開始予定)▽開発中で車名非公表の1車種――。いずれも認証手続きを日本のダイハツで行って衝突試験に合格しやすくするため不適切な加工がなされていた。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、5月1日)

プロドゥア「アジア」のリコールは行わず=ダイハツ

【クアラルンプール】 トヨタ自動車(本社・愛知県豊田市)の子会社ダイハツ工業(本社・大阪府池田市)は28日、海外向け乗用車4車種で認証に必要な側面衝突試験における不正行為があったと発表したが、マレーシア国内で製造・販売されているダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)「アジア」も該当するもののリコールは行わない方針だ。

不正の対象となったのは▽プロドゥア「アジア」▽トヨタ「ヴィオス」▽トヨタ「アギヤ」(6月よりインドネシアで生産開始予定)▽開発中で車名非公表の1車種。衝突試験に合格しやすくするため不適切な加工がなされていた。4月に内部通報があり、不正が発覚したという。約8万8,000台が販売済で、そのうちタイとマレーシアで2022年8月より製造が開始された「ヴィオス」が7万6,289台、「アジア」が1万1,834台を占めている。ダイハツでは、不正を行っていない車両も衝突試験で求められる基準を満たしていることから、販売済みの車の安全性に問題はないと判断し、リコールを行わないとしている。今後、第三者委員会を設置し、調査を継続する方針だ。

プロドゥアのザイナル・アビディン・アハマド社長兼最高経営責任者(CEO)は30日の声明で、専門機関に確認を行ったところ、「アジア」が取得している側面衝突時の乗員保護に関する国連法規「UN-R95」認証の取消しが行われないことが明らかになったため、「アジア」のリコールや出荷停止は実施しないと述べた。プロドゥアは引き続き状況を監視し、進展について報告を行っていくとしている。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、4月30日、ポールタン、カースクープス、ロイター、4月28日)

日本の化粧品、高品質に評価も広報戦略が不足=ジェトロ調査

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所が実施した化粧品バイヤーへのインタビューによると、総じて日本の美容・パーソナルケア製品の品質の高さや安全性が評価された一方、「パッケージや広報戦略の工夫が足りない」と指摘されている。

高価格商品であっても他の製品との差別化、効果に関する丁寧な説明が重要であるという意見は、インタビューを実施した全バイヤーに共通した。また、若年層はSNS上で話題になっているブランドを購入する傾向が特に強いが、日本企業はSNSやインフルエンサーを活用した広報への取り組みが不足しており、他国製品にシェアを奪われているとの声もあった。マレーシアの消費者、特にZ世代(10ー20代)にどのような消費傾向があるかを捉え、効果的な販売促進ツールを用意することが求められるとしている。

マレーシアの化粧品市場は、コロナ禍においても成長を続け、特にスキンケア製品(2021年は対2016年比で40.8%増)とバス・シャワー製品(同約1.5倍)が大きく拡大。カラーコスメ製品はコロナ禍による外出機会の減少とマスクの使用が日常化したことで需要の減少に苦しんだものの、ウィズコロナによる活動の正常化に伴い回復がみられ、美容意識の高まりによる美容・パーソナルケア製品に対する需要は今後も拡大していくと見込まれている。

三井物産、サイバーセキュリティのLGMSの25%株式を取得

【クアラルンプール】 三井物産(本社・東京都千代田区)は26日付けで、サイバーセキュリティ企業LGMSの1億488万株を取得。既存株と合わせ、25%株式(1億1,400万株)を保有することとなった。

ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)ACE市場上場企業であるLGMSの筆頭株主は、同社のフォン・チョンフック会長夫妻(出資比率は2人で69.96%)で、三井物産は第2位株主となる。

LGMSは昨年6月に上場。新規株式公開(IPO)で調達した資金で事業拡大を図っている。サイバーセキュリティサービス契約の獲得増から2022年度の売上高は前年比16%増の3,279万リンギ、純利益も同12%増の1,155万リンギに達した。今後もマレーシアおよび近隣諸国でのサイバーセキュリティ需要増加に伴い、成長が期待できるという。
(エッジ、4月26日)

日本の日用品、目新しく機能的なものが人気=ジェトロ調査

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所が、日用品販売店5社(うち日系は4社)を対象に実施した日用品市場調査によると、目新しくまた機能的な日本製品が人気という結果となった。

スーパーマーケット内で日用品を販売している日系デパートA社は厳選した商品約1,000品を販売し、インターナショナルブランドなど、認知度が高いブランドが人気だと回答。日系ドラッグストアと新たな商品展開をテストしており、柿渋やハトムギを使用したボディーソープや、マレーシアでは目新しいカプセルタイプの洗濯洗剤などを展開する方針で、認知度と目新しさが重要だとした。

中間層をターゲットにした日系デパートB社は、ライススタイルのトレンドに合わせ約5,000品を販売。カプセルタイプの洗濯洗剤が好調で、おむつは品質の良さから日本の大手消費財メーカーの製品が売れ筋で、コロナ後には男性用グルーミングセットとペットフード、特にキャットフードの需要が増加しており、新たなライフスタイル提案が重要だとした。

アッパー層をターゲットとしている日系専門店C社は売れ筋のみに集中し、約1,000品あった商品数を現在は200品に、今後は50品程度に絞り込む予定だ。機能性がありマレーシアで未販売のユニークな商品が人気だとした一方で、従業員教育をしっかりしないと説明できずに売れないため、調理器具などの食文化に関連する製品で、わかりやすく機能が訴求できるものは需要があるとした。

家具およびインテリア用品の日系D社は7,000品を扱う。寝具、ダイニング・キッチン用品が売れ筋で、マレーシアで売られていない商品が人気。商品はほぼ100%自社商品で、色・デザインなども日本で販売している商品のまま展開しているが、今後は現地に合わせた商品サイズ(ベッドシーツなど)の展開を検討しているとした。

低価格ショップの現地系E社は、豊富な商品量、イベントごとの商品展開、コストパフォーマンスで勝負しており、食料品を含め1万品を扱う。新商品の開拓は、主に中国の世界最大級の卸オンラインサイトを活用し、トレンドをSNSで調査している。美容用品やデザインが可愛い文房具、食品(ハラル認証必須)などの日本ブランドに興味があるものの、20リンギ以下で販売できないと厳しいと述べた。

出光興産、マレーシア子会社が「ISCC PLUS認証」を取得

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 出光興産(本社・東京都千代田区)は25日、子会社である出光SMマレーシア (所在地・ジョホール州パシルグダン、ISM) およびペトロケミカルズ・マレーシア(所在地・ジョホール州パシルグダン)が、スチレンモノマー (SM) およびポリスチレン(PS)の製造において、持続可能な製品の国際的な認証制度の一つである「ISCC PLUS認証」を取得したと発表した。

「SCC PLUS認証」は、バイオマスなどの持続可能な原材料を用いた製品のサプライチェーンを管理・担保する国際的な制度であり、マスバランス方式の採用が認められている。バイオマス製品の原料となるバイオマスナフサは、植物等の再生可能な原材料を由来とする原料から製造されることから、石油由来のナフサと比べてCO2排出量を削減することが可能だ。

出光はバイオマスナフサ由来の原料をISMへ供給し、ISMがISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式にてバイオマスSMを製造する。隣接するペトロケミカルズ・マレーシアは、ISMから供給されたバイオマスSMを原料としてバイオマスPSを製造する。これにより、日本からマレーシアにおけるスチレン系バイオマスプラスチックのサプライチェーンが完成するという。さらに、東南アジアにおける安定的なスチレン系バイオマス製品の供給に向け、同社子会社で石油・関連製品のトレーディングを行う出光インターナショナル(アジア)(所在地・シンガポール)および出光ケミカルズ東南アジア(所在地・シンガポール)のマーケティング力を活用し、多様なバイオマス原料の安定調達とバイオマス製品の製造・販売を行う。

出光は、発展著しい東南アジアにおいても、グループ各社が協力してバイオマスプラスチックのサプライチェーンを構築し、カーボンニュートラルと循環型社会の実現に向けて取り組む方針だ

イオン(M)、コタバルで土地を1億6500万リンギで取得へ

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、クランタン州コタバルにある8.691ヘクタールの土地を1億6,500万リンギで取得する。

イオンがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、リジズ・スタンダコ社との間で売買契約(SPA)を締結した。資金は内部資金で賄う。

イオンは土地を新たに取得する理由について、小売り事業における将来の事業展開を見据えたものであり、同社グループの企業戦略に沿ったものであると説明。土地の取得にはクランタン州政府や首相府経済企画局(EPU)の承認が必要だとした。買収手続きは5カ月以内に完了する見込みだという。
(エッジ、4月20日、イオン発表資料)

富士フイルムビジネスイノベーション、中小企業のDX化を支援

【クアラルンプール】 富士フイルムビジネスイノベーション(本社・東京都港区)はマレーシア中小企業(SME)の成長をサポートすることを目指している。

マレーシア事業を管轄する富士フイルムビジネスイノベーション・アジア・パシフィックのマーク・タン社長は、マレーシアの全企業のうちSMEが97.2%を占め、730万人に雇用を提供しているため、SMEがデジタル・トランスフォーメーション(DX)と先端技術を業務に取り入れることは重要だとし、同社製品・ソリューションには、SMEのワークスタイルやビジネス成長をサポートする機能が備わっていると述べた。同社製品は、環境に及ぼす影響の最小化や生物多様性を考慮した「グリーンバリュー製品」認証に準拠しているという。

富士フイルムビジネスイノベーションの旧社名は富士ゼロックス。主に日本およびアジア太平洋地域で複合機・プリンターなどのオフィス機器の研究開発や製造販売事業に携わっている。ソリューションや業務委託(BPO)などによる課題解決型のドキュメントサービスも提供し、企業のDX推進をサポートしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月24日)

イオン、今年の小売業界の好転を楽観

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、ショッピングモールの客足が戻りつつあることを受け、家計支出が市場の安定、所得水準の向上、政府の政策支援などにより支えられることから、2023年の小売業界の業績は好転すると慎重ながらも楽観視している。

大野惠司 社長は2022年版年次報告書で、イオンの2022年度売上高は前年比14.1%増の41億4,000万リンギ、税引前利益は61.4%増の2億1,150万リンギと好調だったとし、上昇を続ける営業費用も収益増により相殺できたと述べた。イオンでは2023年もデジタル改革を進め、市場動向や消費者の消費行動に合わせた新しい小売モデルを構築するとし、モール2カ所のリニューアルや店舗のメンテナンス強化により、顧客の好みを反映した設備を設置していくとしている。
(ザ・サン、4月19日、ベルナマ通信、4月18日)

東京海上マレーシア法人、配達員向け低価格保険を提供へ

【クアラルンプール】 東京海上ホールディングス子会社で、生命保険を手掛けるトウキョウ・マリン・ライフ・インシュアランス・マレーシアは、物流のキリムマンおよびフィンテック(革新的金融技術)のフィノロジーと提携し、配達員など、インターネットを通じて単発で仕事を請け負うギグワーカー向けの低価格保険商品を提供すると発表した。

1日あたり1リンギから利用可能。仕事中の事故による死亡または後遺障害、医療費、救急車費用などを補償する。配達業務に従事していない時間も補償の対象となる。

トウキョウ・マリンのン・ハンミン最高経営責任者(CEO)は、新保険は「職業や収入に関係なく、すべてのマレーシア人に保険商品を提供する」という取り組みの一環だとし、キリムマン、フィノロジーと協力し手頃な価格の保険を提供できることを誇りに思うと述べた。

キリムマンのティム・チー共同創業者は、配達員はリスクに日々直面しているとし、低価格保険を提供することで、配達員が仕事を進めるために必要な安心感を提供したいと述べた。

3社は、物流企業向けの低価格輸送保険も開発。保険料は荷物1つあたり2リンギで、補償限度額も通常の輸送保険より高くなっているという。
(エッジ、4月18日)