工業化建築システムの政府案件での利用率は84%=建設業開発局

【ペタリンジャヤ】 建設業開発局(CIDB)によると、工業化建築システム(IBS)工法の導入が増え、政府プロジェクトでの導入率は、2020年の79.5%から2021年には84%、民間プロジェクトでは2020年の41%から2021年には60%と共に上昇した。

CIDBのアハマド・アスリ最高責任者によると、今年の民間プロジェクトでのIBSの採用率は10ー15%程度上昇し、IBSの採用により、品質やコストの改善や、外国人労働力への依存軽減、期間短縮、現場管理の簡素化、環境への悪影響低減が見込まれている。2023年3月時点でのサプライヤーは118社で、ガムダ、SPセティア、マーシン・グループ、セランゴール州開発公社(PKNS)などがIBS工法を導入して開発を推進しているという。

IBSは2008年より、政府プロジェクトでの使用が義務付けられ、2018年1月以降、50億リンギ以上のプロジェクトはIBSスコア50以上という基準を満たすことが求められている。2021年5月には、IBSスコア基準を70まで引き上げる案が閣議決定され、新基準が近く公表される予定だ。

またアハマド氏は、国内でのIBS採用は部品製造に止まっていると指摘。多くの国では大量生産にIBSを活用することでコストや時間が節減されているとし、将来的には国内でも、3Dプリンター、ロボットなどによる高度な建設技術の開発も見込まれると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、5月2日、ベルナマ通信、5月1日)

ランカウイに「ノーチラスリゾート」が24年3月にオープン

【クアラルンプール】 5つ星リゾート「ノーチラス・リゾート」が2024年3月、ケダ州ランカウイのチェナン・ビーチで開業する。米ヒルトンのコレクションブランドである「キュリオ・コレクションbyヒルトン」のマレーシア初進出ホテルとなる。

「ノーチラス・リゾート」は、2019年に着工しており、年末までに完工する予定だ。客室数は250室で、投資額は2億リンギ。立地はチェナン・ビーチの中心部となっている。

「ノーチラス・リゾート」に共同出資者するプラス・マックス・グループのプラカデーシュ・クマル社長は、マレーシアの経済と観光を刺激するだけではなく、雇用機会も提供すると言明。ランカウイに活力を与えると共に国内および海外からの出張者や観光客に魅力を感じてもらえるように設計したと述べた。一方で新型コロナウイルス「Covid-19」について、感染拡大中は全ての人、特に観光業界にとり厳しい時期であったが、同社の昨年の売り上げは16億リンギを達成することができたとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月2日、ベルナマ通信、5月1日)

通信4社、2日付けでリンク付きのSMS送受信をブロック

【クアラルンプール】 国内通信企業4社は、オンライン詐欺防止に向け、2日付けでURLリンク付きのショートメッセージ(SMS)の送受信をブロックすると発表した。

対象となるのは▽マキシス▽セルコム▽Digi▽ユーモバイル  の4サービス。また、個人情報(名前、身分証番号、銀行口座情報)を要求するSMSもブロックの対象となる。

通信デジタル省が、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)を通じ2月14日に全通信会社にブロック指示を出しており、各通信会社は段階的に実施していく方針だ。マキシスは、自社サイト上でブロック方針を明記しており、▽国内外の携帯電話番号から送受信されるSMSが対象▽個人間メッセージのブロックを5月2日から開始▽6XXXX、2XXXX、1XXXXなどのショートコードで企業が送信するSMSについては後日開始予定  となっている。

マキシスはまた、URLリンク付きのメッセージの送受信を行いたい場合は、ワッツアップ、フェイスブック・メッセンジャー、ウィーチャットなどの利用を勧めるとしている。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、5月1日)

医療機器のマニー、マレーシアに販売子会社を設立へ

【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 医療機器の製造・販売のマニー(本社・栃木県宇都宮市)は1日、新たな販売子会社をマレーシアに設立することを決定したと発表した。

同社グループで2022年よりスタートした「中期経営計画」の主要施策の1つである「グローバルマーケティングの推進」の一環として、新たにマレーシアに販売子会社を6月上旬に設立する。営業開始は8月中旬を予定。資本金は100万リンギで、マニーが100%出資する。販売子会社を設立することで、東南アジア諸国を中心としたアジアの成長著しい新興国市場におけるマーケティング活動を強化するとともに、同社グループ製品の一層の販売拡大を目指す。

マニーは「世界一の品質」の提供を通じて、東南アジア諸国の医療の発展、ひいては人々のクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献することを使命とし、積極的に活動を展開していく方針だ。

ユーグレナ、KLに熱帯バイオマス技術研究所を開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ユーグレナ(本社・東京都港区)は1日、マレーシアに「熱帯バイオマス技術研究所」を開設したと発表した。

マレーシア工科大学(UTM)クアラルンプール ・キャンパス内にあるマレーシア日本国際工科院(MJIIT)内に開設された「熱帯バイオマス技術研究所」は、マレーシアの気候と多様なバイオマスを活かして、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を実施するほか、マレーシアを含む東南アジア諸国連合(ASEAN)圏におけるバイオマス関連の研究開発の推進を目指す。

この「熱帯バイオマス技術研究所」の開設に伴い、三重県にある「藻類エネルギー技術研究所」の機能を「熱帯バイオマス技術研究所」と佐賀県の「資源サーキュラー技術」に移管する。

ユーグレナは、持続可能な社会の実現のため、ユーグレナをはじめとする微細藻類等を活用し、ヘルスケア事業やバイオ燃料事業、ソーシャルビジネスを行っているが、今後も、社会課題解決に貢献する技術として微細藻類等の活用用途拡大を目指し、さまざまな培養方法などの研究を推進していく方針だ。