ペトロナスのパイプラインでガス漏れ、日本などへの供給に影響

【シンガポール】国営石油会社ペトロナスは、サバ/サラワク・ガスパイプラインで9月下旬、ガス漏れが起こったことから、輸出拠点となっているLNG(液化天然ガス)プラント向けの天然ガス供給でフォースマジュール(不可抗力条項)を宣言した。

一般に、火事、自然災害など予測不能な出来事のため契約上の義務が果たせない場合、企業は不可抗力を宣言する。今回の場合、ペトロナスは同条項を根拠に、海外の顧客への供給をキャンセルできる可能性がある。

ブルームバーグによると、ペトロナスは長期契約に基づき電力会社など日本の需要家向けに供給しているLNGについて、年末にかけて出荷の削減を要請しているという。

LNGのアジア向け出荷が削減されると、需要家は代替供給先を確保する必要があり、アジアのスポット市場でLNG価格が上昇する可能性がある。

LNGをめぐってはロシア・ウクライナ戦争の勃発以来、アジアと欧州の間で争奪戦が激化している。
(ブルームバーグ、10月6日、エッジ、10月5日)

ファンリードとサンウェイ大学、マングローブ保全で連携強化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ファンリード(本社・東京都豊島区)は5日、サンウェイ大学の人間機械コラボレーション研究センター(HUMAC)との間で、マレーシアのマングローブ保全を目的とした実証実験のプロジェクトを契機に、情報通信技術(ICT)分野における幅広い連携を目指した研究協力に関する覚書(MOU)を締結し、8月に発効されたと発表した。

ファンリードとサンウェイ大学HUMACは、アジア・太平洋電気通信共同体(APT)の加盟国研究機関と日本企業で推進される「国際共同研究プログラム2021」に採択された「ドローンによる高分解能画像を用いたサラワク州のマングローブ分布・生育マップ作成技術の実証実験」に共同で取り組んでおり、マレーシアにおける環境課題への貢献を目指している。今後、ICT分野におけるより幅広い連携を図っていくにあたり、MOUを締結することとなった。今回のMOUは、ファンリードとしては大学との初めての締結であり、サンウェイ大学HUMACとしては日本の民間企業との初めての締結となった。

MOU締結期間は2022年5月から2年間。ICT分野における学術および文化交流の推進や共同・協力研究プロジェクトや公募案件対応を通じた産学連携の推進で協力する。

パナソニック、欧州向けエコ暖房機のマレーシア生産を拡大へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パナソニック株式会社 空質空調社(本社・東京都港区)は3日、欧州向けヒートポンプ式温水給湯暖房機(A2W)の事業拡大に向け、マレーシア工場の生産能力を拡大すると発表した。パナソニックはセランゴール州シャアラムに工場を持つ。

A2Wは、大気中の熱を集めて温水をつくり出し、住宅に循環させることで暖房するシステムで、化石燃料を用いた暖房機器に比べて二酸化炭素(CO2)排出量を抑えることができ、環境負荷が少ないため欧州での需要が伸びている。2023年5月に新製品3機種を発売し、2025年度のラインアップの2倍以上拡充を目指す。マレーシア工場に加え、チェコ工場でも生産能力を増強する。さらにR&Dセンター新設による技術開発力向上、クラウドを活用したメンテナンスソリューション事業の拡大などマーケティング強化に向けて、2025年度までに約500億円を投資する計画だ。

初代A2W「アクエリア」の欧州発売は2008年。寒冷地でも暖房機能が低下せず、温暖な地域では冷房として使用できるのが特長で、クラウドにより遠隔監視するサービスも提供している。

パナソニックは今後も、これまで培ってきた技術力、モノづくり力、くらしのノウハウを生かして、快適で、地球環境に配慮した空間創出に取り組んでいく方針だ。

日揮とJX石油開発、ペトロナスと共にCSS共同スタディ実施

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日揮ホールディングス(本社・神奈川県横浜市)とJX石油開発(本社・神奈川県横浜市)は4日、マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)と共同で、同国における二酸化炭素(CO2)の回収・貯留(CCS)に係る共同スタディに向けて覚書を締結したと発表した。

日揮とJX石油開発がそれぞれ発表した声明によると、共同スタディは、マレーシア国内の各産業施設から排出されるCO2に加えて、日本をはじめとするマレーシア国外からのCO2の分離・回収、輸送、圧入・貯留から成る具体的なCCSサプライチェーン構築を検討するもの。マレーシアにおけるCCSハブおよびクラスターの形成を目指し、将来的な事業化を見据え、日揮グループおよびJX石油開発が有する知見・技術を活用し、2022年10月から2024年4月にかけてスタディを行う。

日揮グループは、エネルギーや環境をテーマに、調査、分析・評価、シミュレーション、リスク評価などさまざまな手法を組み合わせた技術コンサルティングを行っており、幅広いソリューションの提供を通じて、脱炭素社会の実現や資源循環の促進に貢献していく方針だ。

またJX石油開発のENEOSホールディングスは、2040年長期ビジョンにおけるありたい姿の一つとして、低炭素・循環型社会への貢献を掲げており、2022年5月に公表したカーボンニュートラル計画達成に向けた取り組みの一環として、今後もCCSなどの事業を推進していくとした。

東京ゲームショウ、ゲーム10社が1億2467万リンギを成約

【クアラルンプール】 マレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)は、9月15ー18日に開催された「東京ゲームショウ(TGS)2022」に出展したマレーシアのゲーム関連企業が1億2,467万リンギの成約額を達成したと発表した。

TGSは新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の影響を受け、2020ー2021年は2年連続オンライン開催。今回3年ぶりの幕張メッセでの開催となった。日本、海外から600社以上が出展し、来場者は13万8,000人だった。マレーシアからはゲーム、コンテンツ企業10社がMATRADEの支援を受け出展。新技術、2D/3D、CGアニメ、知的財産などの分野での展示や商談、ネットワーキング・セッションなどへの参加を行った。

日本は、中国、米国に次いで世界第3位のゲーム市場であり、市場規模は221億米ドル(1,027億リンギ)。

マレーシアの2020年のコンテンツ、メディア製品の輸出総額は66億5,000万リンギで、情報通信技術(ICT)輸出総額の2.1%。ICTは国内総生産(GDP)の22.6%を占めている。
(ザ・サン、10月4日)

ばねのニッパツ、セレンバンで自動車電動化部品生産を増強

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ばね製造のニッパツ(日本発条、本社・神奈川県横浜市)は29日、マレーシア拠点で自動車電動化のキーパーツ製品の生産能力を増強すると発表した。

ネグリ・センビラン州セレンバンで金属ベース回路基板を製造する現地法人NHKマニュファクチャリング(マレーシア)が50億円を投じ、新工場棟を建設する。来年12月竣工の予定。

今後、後工程設備への投資も計画しており、合計での投資総額は約80億円。金属基板については将来的にさらなる売上高の伸びを見込んでおり、今後の設備投資については計画が確定次第発表する。

ニッパツは、8月に国内の駒ケ根工場におけるパワー半導体用金属基板の生産能力増強について発表しており、今回のマレーシアでの生産能力拡大により、今後大きな市場の伸びが期待される自動車電動化などに使われる金属基板の生産能力を増強するとともに、災害などの緊急事態に備えたBCP(事業継続計画)対応体制を築く方針だ。

コニカミノルタ、マラッカ生産施設が社会的責任監査でプラチナ認定

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 コニカミノルタ(本社・東京都千代田区)は、マレーシアの複合機生産拠点がレスポンシブル・ビジネス・アライアンス(RBA)が行っている社会的責任監査で最高位であるプラチナ認定を取得したと発表した。

認定を獲得したのは、マラッカ州を拠点とするコニカミノルタ・ビジネステクノロジーズ(マレーシア)(BMMY)で、主力製品である複合機の生産を手掛けている。これまでの経験とICT・自動化・データサイエンスといったデジタルマニュファクチャリングを融合した「生産DX」をコンセプトとして生産体制を整備してきた。

RBAは世界の電子機器メーカーなど約200社で構成され、グローバルサプライチェーンにおける、労働、倫理、環境、安全衛生などの改善を進めている。コニカミノルタは2013年にRBAに加盟し、現在もメンバーとして活動している。RBAでは、これらの活動を評価するVAP監査プログラムを提供し、プラチナ、ゴールド、シルバーの3つの認定レベルを設定している。

ペッパーランチ、10月にキャメロンハイランドで新店舗開設

【クアラルンプール】 ステーキのファストフード・レストランを展開する日系ペッパーランチ・マレーシアは10月、新店舗をパハン州キャメロンハイランドにオープンすると発表した

ペッパーランチは2019年にマレーシア進出。ゲンティン・ハイランドのスカイアベニュー、シャアラムのセントラル・アイシティ・モール、クアラルンプールのKLイーストモールに出店している。さらなる事業拡大を目指し、同社は先ごろ日本国外で最多のペッパーランチを運営するインドネシア企業、ボガ・グループとの間で、マレーシアにおけるマスターフランチャイズ契約を締結。マレーシアでは5年以内に20店舗展開を目指している。

ペッパーランチは、顧客自身が加熱された鉄皿でステーキ肉を焼き上げるのが特徴。鉄皿は70秒で260度まで加熱でき、20分以上80度の高温を保つことができる。人気メニューは、サーロインステーキ、ビーフペッパーライス、チキンペッパーライス、ビーフ・アーリオオーリオ、チーズオムレツ・チキン、チーズオムレツ・ビーフなど。
(ザ・スター電子版、9月28日)

ホンダ「HR-V」、2022年度版の納車台数が7千台を突破

【クアラルンプール】 ホンダ・マレーシアは、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「HR-V」(日本名・ヴェゼル)の2022年版について、7月14日の発表から9月26日までの納車台数は7,000台を突破したと明らかにした。


 吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)によると、6月に予約受付を開始した「HR-V」の累計予約件数は約3万件に上っている。最も人気があるのは「ターボV」(同13万4,800リンギから)で、販売台数のうち52%を占めた。その他、「S」(価格11万4,800リンギから)と「ターボE」(同12万9,800リンギから)がそれぞれ18%、「RS e:HEV」(同14万800リンギから)が12%と続き、ハイブリッド・モデルやエントリーモデルよりもターボエンジン搭載のモデルの人気が高いという。
(ポールタン、9月27日)

ペトロナス、低炭素化に向け日本との協力関係を強化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は26日、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指し、日本の経済産業省との間で協力覚書(MoC)を、国際協力銀行(JBIC)との間で覚書(MoU)を締結した。

同日東京で開催された「第2回アジアグリーン成長パートナーシップ閣僚会合(AGGPM)」の場で署名式が行われた。両覚書ともに日本からの投資や資金調達を可能にするもので、低炭素技術の技術協力や能力向上が期待されている。

具体的には、経済産業省とのMoCは、幅広い技術・エネルギー源を活用した現実的かつ多様なエネルギー転換を推進するためのもので、日本が表明した支援策「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」の下でさらなる連携を進めていく。JBICとのMoUは、水素・アンモニアのバリューチェーン事業、再生可能エネルギー、二酸化炭素回収・貯留(CCS)、グリーンモビリティなどの分野においてJBICとペトロナスの協力関係を強化し、また、国内外でのペトロナスと日本企業の協業促進を図るもの。

ペトロナスのムハンマド・タウフィク社長は、効果的でバランスのとれたエネルギー転換を実現するためには、より大きな協力や関与、技術力および資金力の向上が不可欠であるとし、1980年代初頭に液化天然ガスを日本に輸出して以来、日本は信頼できる大切なパートナーであり、日本との協力関係は昨今ではクリーンエネルギー分野にも及んでいると言明。ペトロナスは、経済産業省、JBICとの協力関係を通じて日本との関係強化を望んでおり、国家エネルギー政策(NEP)や自社のカーボンニュートラル目標に沿い、今後も相乗効果をもたらす協力関係を追求していくと述べた。