第13次5カ年計画では政策の羅列から脱却、民間の力を活用

【クアラルンプール】 ラフィジ・ラムリ経済相は23日、産業界首脳との懇談会で、第13次マレーシア計画(13MP、対象期間2026-30年)では、政策、プログラムの羅列や、単なる公共事業の提供から脱却し、新たな奨励策を導入すると明らかにした。

ラフィジ氏によると、持続可能な、より競争力のある経済に移行するための政策推進が狙いで、行動の変化を企業に促すものになるという。公共事業などを通じた資金配分、単なる政策や事業の羅列から脱却し、経済構造の変化につながるような行動を促す政策を中心に据える。

民間セクターが経済成長の中心的役割を果たせるようにするためで、政府は政策、プログラムを通じこれを後押しする形をとる。このため民間セクターに重荷となっている規則の改正など、省間の調整を進めるという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月24日、ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、1月23日)

旧正月の有料道路は半額、27、28日のみ実施=公共事業相

【クアラルンプール】 連邦政府は、今年の旧正月連休の帰省ラッシュに合わせて有料道路の通行料金を50%割引すると発表した。半額となるのは27日深夜零時1分から28日午後11時59分までの約2日間のみ。

対象はクラス1の乗用車のみ。シンガポールとの国境を結ぶ有料道路は割引対象外となる。今回の割引により連邦政府が高速道路運営会社の利益補填のため2,008万リンギを負担することになるという。

アレキサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は、今後の祝祭シーズンについては全面的な通行料減免を行わず、「より的を絞ったアプローチ」に置き換えると言明。新たなシステムは後日発表すると述べた。祝祭シーズンの通行料免除を廃止することで、年間1億9,000万リンギを節約できるという。

政府はこれまで、旧正月、ハリラヤ(断食月明け大祭)、ディパバリ、クリスマスの期間中、有料道路の通行料を無料化し、有料道路運営業者に補助金を提供してきた。2023、24年は祝祭シーズンの通行料免除により、連邦政府が合計3億5,618万リンギを負担していた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、1月24日)

祝祭シーズン中の高速道路無料化を廃止、新方式を導入へ

【クアラルンプール】 連邦政府は、これまで祝祭シーズン中に行ってきた高速道路の通行料金の無料化措置について、今年は実施しない方針だ。補助金合理化の一環で、よりターゲットを絞った方法に変更する方針という。29日からの旧正月連休も無料化されない見通し。

政府はこれまで、旧正月、ハリラヤ(断食月明け大祭)、ディパバリ、クリスマスの期間中、有料道路の通行料を無料化し、有料道路運営業者に補助金を提供してきた。アレキサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は、通行料の無料化は富裕層や外国人にも恩恵をもたらすため、低所得のマレーシア国民などに限定した方法を検討中で、近く発表すると言明した。

2023年のハリラヤ期間中は、33の主要高速道路の無料化により9,300万リンギ、直近では昨年12月23、24日の両日で3,800万リンギの公的負担が生じたという。専門家らからも、無料化は渋滞も招くため、公的負担分を公共交通機関ネットワークの改善などにあてるべきという声が上がっているとしている。
(ザ・スター、マレー・メイル、ベルナマ通信、1月21日)

欧州連合との自由貿易協定交渉再開、EC委員長と合意

【クアラルンプール】 マレーシアと欧州連合(EU)は2012年にとん挫した、自由貿易協定(FTA)交渉を再開する。EU本部があるブリュッセルを19、20の両日訪問したアンワル・イブラヒム首相がウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会(EC)委員長と会談し合意した。

マレーシア首相府は20日の声明で「マレーシアとEUとのFTAはマレーシアの多くの産業部門に利益をもたらすとともに、重要分野における世界サプライチェーンの強化にもなる」とした。包括的協定を目指すという。

またマレーシアからEUへの電気・電子製品、パーム油・同関連品などの輸出が増加し、EUからマレーシアのグリーンエネルギー、先端製造業への投資が期待できるとした。

EUはマレーシアにとり4番目の貿易相手国・地域で、23年の貿易額は約2,000億リンギ。

交渉再開についてテンク・ザフルル投資貿易産業相とマロシュ・シェフチョビッチ欧州グリーンディール担当副委員長は共同声明を出し、「地政学の状況が変わりつつある現在、新たな提携を構築し、協力を深め、新たな機会を探ることは極めて重要だ」とした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月21日、ビジネス・トゥデー、1月20日)

 

外国人専用の納税者支部をKLに開設=内国歳入庁

【クアラルンプール】 内国歳入庁(IRB、LHDN)は17日、外国人専用の納税者支部(CPCA)をクアラルンプール(KL)のLHDN事務所に開設したと発表した。

CPCAは、これまでKL、プトラジャヤ、セランゴール州の各事務所で扱っていた外国人、非居住者、源泉徴収税に関する税務情報を引き継いで一元管理し、業務の効率を高めるのが狙い。サービスの質の向上にもつながるという。

すでに1月1日から稼働しており、窓口は月曜―金曜の午前8時―午後5時まで、電子予約(https://ejanjitemu.hasil.gov.my/)も可能。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、1月17日)

ケダ州、看板や標識へのジャウィ文字使用を義務化へ

【クアラルンプール】 ケダ州政府は、州内の看板や標識の表記においてジャウィ文字(マレー語表記のために作られたアラビア文字を改良した文字)の使用を義務化する計画だ。州地方自治・保健委員会のマンソール・ザカリア議長(国政の閣僚に相当)が明らかにした。

州政府が行っているジャウィ文字の使用促進活動の一環で、すでにジャウィ文字促進を謳った条例があるという。ただし第1の文字であるマレー語表記のためのローマ字に加え、第3の文字として他の言語の併記も認められる。

その一方でマンソール氏は、看板や標識の表記において、露出度の高い服を着た女性など挑発的な画像の使用を禁止すると言明。「その他の禁止されている映像には、扇動的な内容、人種的要素、危険な武器の描写などがある」と述べた。州政府は地方当局と協力して施行にあたるという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、1月14日)

原子力エネを潜在的電源として再評価へ=ファディラ副首相

【ペタリンジャヤ】 マレーシアは原子力エネルギー事業を潜在的電源として再評価する方針だ。エネルギー移行・水利転換相を兼任するファディラ・ユソフ副首相が明らかにした。

14日にサンウェイ大学で開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)持続可能な開発2025ワークショップに出席したファディラ氏は、産業用需要、データセンター拡張、電気自動車(EV)導入による需要増を踏まえ、エネルギー需要増に対するあらゆるソリューションを模索していると言明。「世界的に最もクリーンなエネルギー源の1つとして認められている原子力エネルギーは、我々が検討している選択肢の1つ。(国連の)COP28(気候変動会議)では、20カ国以上が原子力発電を3倍にすることを約束し、その重要性を強調した」とし、原子力発電をエネルギーミックスに含めることの実現可能性を慎重に検討していると述べた。

ファディラ氏によると、科学技術革新省傘下のマレーシア原子力庁の調査結果に基づき、エネルギー移行・水利転換省が同省傘下のMyパワー・コーポレーションに原子力発電に関する調査を委託した。調査は原子力技術、安全対策、セキュリティ、規制枠組み、そして特に国民との利害関係者の関与に焦点を当てたものとなっているという。

ファディラ氏は、マレーシアが2050年までにCO2排出量の実質ゼロを目標に掲げていることを指摘した上で、目標達成には環境保護とエネルギー安全保障のバランスを取るよう努めなければならないと強調。エネルギーが手頃な価格であるだけでなく、すべてのユーザーに公平に分配されることを保証することが含まれるとし、水力、バイオマス、太陽エネルギーを含む多様なエネルギーミックスが組み込まれた包括的な電力開発計画を策定したと述べた。
(ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、1月14日)

RON95補助金合理化、新たな所得分類を近く決定=経済相

【クアラルンプール】 レギュラーガソリン「RON95」の補助金支給対象決定に向けた所得分類方式の見直しについて、ラフィジ・ラムリ経済相は審議の最終段階にあると言明。内閣は数週間以内に新たな方式を正式決定すると述べた。

所得別に最下層40%を占める「B40」、中間層40%を占める「M40」、上位20%を占める「T20」で構成された、これまでの3所得分類を段階的に廃止する。第10次マレーシア計画(10MP、対象期間2010―15年)以来、政府の補助金政策、財政支援はこの分類に基づいて行われてきたが、経済省は純可処分所得に基づく分類への変更を提案していたという

内閣が見直し決定を正式に下した後、政府は補助金の対象となる受給者の特定に着手する。ラフィジ氏によると2,100万人のデータを網羅した世帯別の収入データ「中央データベース・ハブ(パドゥ)」を用いて対象者を特定するが、最近新規登録受付を再開したという。

所得分類の方法については、にカザナ・リサーチ・インスティチュート(KRI)は「T20、M40、B40」方式はもはや国民の実際の経済状況を反映していないとして、上位30%、中間層50%、最下層20%で分類した「T30、M50、B20」を提言している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、1月9日)

JS-SEZへの投資促進で新たな優遇措置発表=財務省

【クアラルンプール】 ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)の協定締結に向けた覚書が正式に交わされたのを受け、財務省とジョホール州政府は8日、投資促進に向けた新たな優遇措置を発表した。1月1日に遡って適用される。

5%の法人税率や、特区内で働く知識労働者に対する優遇所得税率などが盛り込まれた。5%の法人税率の対象となるのは、人工知能(AI)や量子コンピュータ、医療機器、航空宇宙、グローバルハブサービスなどの分野における製造・サービス活動に対し新規投資を行う企業。最長15年間となる。

知識労働者に対しては10年間、15%の優遇所得税率が適用される。そのほかJS-SEZの特定分野で事業展開する企業にも特別優遇措置が予定されているが、詳細は追加で発表される。

アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は「質の高い投資を誘致し、高収入の雇用を生み出すことで、国の競争力を強化する」と協調。オン・ハフィズ・ガジ州首相も「これらの優遇措置が、世界的投資ハブとして州の地位を高めると確信する」と評価した。

また、投資プロセスを合理化するため、インベスト・マレーシア・ファシリテーション・センター・ジョホール(IMFC-J)を設立。さらに、州政府は今月からの娯楽税の引き下げにも合意した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、エッジ、1月8日)

テレグラム、ソーシャルメディアのライセンスを取得

【クアラルンプール】 ファーミ・ファジル通信相は、1月1日に発効したソーシャルメディアのライセンス制度について、テレグラム(ロシア)が2日付けでマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)からマレーシアで事業を行うためのアプリケーションサービス・プロバイダー(ASP)Cライセンスを取得したと発表した。

これによりライセンスを取得したプロバイダーは、ウィチャット(WeChat)▽ティックトック(TikTok)と合わせて3つとなった。

ファーミ氏は、フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップ(WhatsApp)を運営する米メタ(Meta)については現在、ライセンス取得に向けていくつかの書類を提出中だとし、近い将来に手続きが完了するとの期待を示した。

一方、グーグル(Google)については、MCMCに引き続き監視を関与するよう求め、通信法に違反する事項があれば措置をとることを伝えたことを明らかにした。傘下のユーチューブ(YouTube)については、ソーシャルメディアの定義に当てはまるかどうか議論が続いているため結論まで時間がかかるとした。

またX(旧Twitter)については、国内ユーザー数がライセンス対象となる800万人のしきい値に達していないと主張していることから議論が続いており、結論までしばらく時間がかかると述べた。
(ザ・サン電子版、エッジ、ベルナマ通信、1月6日)