【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王の呼び掛けで緊急統治者会議が16日に招集され、8月1日に期限を迎える非常事態宣言を延長しないことなどからなる提言をとりまとめ発表した。

統治者会議に先立ってアブドラ国王は各党派や警察や軍、保健分野などのトップ18人を個別に呼んで意見を聞いており、これに基づき宣言を延長しない方針や早期の国会再開を求めることなどを統治者会議で提案した。統治者会議の出席者らもこれを全面的に支持したという。

統治者会議の事務方トップであるサイド・ダニエル・サイド・アハマド印章管理人によると、統治者会議は人々の生活と生計を他の何よりも優先しなければならないという意見で一致しており、国会だけでなく州議会の開催も直ちに許可するべきとの国王の提案を支持した。

また統治者会議は、政治的対立を緩和すべきとした上で安定政権の重要性を強調。行政、立法、司法の各部門間のチェックとバランスのメカニズムを尊重し、特に財政に関連する問題において透明性を担保し説明責任を果たす統合された行政を保証することが重要だとの認識を示した。

統治者会議の発表を受け、首相府は17日、統治者会議の見解に留意し、憲法・法律に基づいて必要な措置を講じるとの声明を発表した。