【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は、9日、新型コロナウイルス「Covid-19」関連の全情報を提供するサイト「コビドナウ(Covidnow)」(https://covidnow.moh.gov.my/)を立ち上げたと発表した。情報の透明性を高めるのが目的。これまで入手できなかった詳細データも提供される。
従来の指標をほぼそのまま採用しているが、毎日の検査数や低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)での治療数などの新情報も追加されている。また、死亡者数のカウントを、確認時点ではなく、死亡時点に変更するなど、基準の一部を変更。保健省による従来の報告は段階的に廃止していく。Covidnowの開発は、オープンデータコミュニティと協働の上、ボランティアで行なわれている。
カイリー氏は、詳細データを提供することで国民の協力を得られると述べた。状況をよりよく理解し、社会全体で協力し合うことが、安全かつ円滑にエンデミック(風土病)段階に移行するために非常に重要だとした。コロナウイルスを撲滅しようとする考え方から脱却し、ウイルスと共存するための戦略を推進すべきであり、データの透明性を高めることがその最初のステップになると述べた
保健省は、これまで同様、より詳細なデータについては情報共有プラットフォームのギットハブ(Github)上で公開する。Githubでは、世界中の疫学者や公衆衛生の専門家が、コロナウイルスを理解し対処するための重要な情報を提供・共有している。マレーシアは、コロナ禍の初期からGithubでデータを共有しているが、州ごとの検査数、有効症例数、死亡率、呼吸補助装置の使用状況などを新たに追加。症例リストでは年齢、居住地、症例発生日、合併症、国籍などの詳細が、死亡者についてもその詳細やワクチン接種状況が公開される。
(マレー・メイル、9月9日)