ランカウイーイポー航空便が就航、クアラケダ発フェリーも再開

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ランカウイを対象にした「トラベル・バブル」の試験運用が16日から開始され、17日にはペラ州イポーとランカウイを結ぶ直行便が運航を開始。クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーの運航再開も予定しており、今後さらにランカウイを訪れる観光客が増える見通しだ。
イポーとランカウイを結ぶ便はエアアジアが就航したもので、水、金、日曜日にエアバス「A320」を使用して運航する。同社はイポー以外からもクアラルンプールから週63便、ペナンから14便、ジョホールバルから4便、コタバルから3便を運航しており、ランカウイ便は週90便以上となった。
一方でコンソーシアム・フェリー・ライン・ベンチャーズによると、クアラ・ケダとランカウイを結ぶフェリーは、23日より1日2回運航する。フェリーターミナルには政府と民間企業が新型コロナウイルス「Covid-19」の検査場を開設する予定だ。混乱を避けて安全に旅行するためにも、出航時間の2時間前にはフェリーターミナルに来るように利用客に呼びかけた。
保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、18日にはランカウイに渡航する前に2,507人が新型コロナの検査を受けた。うち陽性者は1人だった。

JICAと商工会議所、オンラインキャリアフェアを開催

【クアラルンプール】 国際協力機構(JICA)は、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)と共催で、「MJIIT-JACTIM日本企業オンラインキャリアフェア2021」を9月21ー24日の日程で開催すると発表した。
今年は初の完全オンラインによる日本企業に特化したジョブフェアで、参加企業は日本を含むマレーシア国内外の日本企業合計22社。マレーシア日本国際工科院(MJIIT)を含むマレーシア工科大学(UTM)の学部生、大学院生の理工系高度人材の学生約300人が参加を予定している
ジョブフェアは企業紹介、各企業と学生のグループディスカッション、面接試験(希望企業のみ)から構成される。1日目の9月21日には一般公開のシンポジウムを開催、日本企業の文化や求められる人材像、企業内キャリア形成の考え方やカイゼンと質保証などをテーマとした講義を企業の代表者6人が行う。参加は無料。参加希望者はhttps://forms.gle/5TqmjA7uCtMZLria7Lにて参加登録できる。
MJIITは2011年にマレーシア工科大学内に設立され、日本の講座制を取り入れた工学研究教育による研究能力の向上、日本企業等との産学連携の推進等の活動を日々続けており、JICAが技術協力プロジェクトとしてその活動を支援している。

キリンとマラヤ大学、デング熱様症状の抑制を確認

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 キリンホールディングス(本社・東京都中野区)は17日、キリン中央研究所が、マラヤ大学・熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)との共同研究で、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」を2カ月継続して摂取することで、デング熱の主な症状である「発熱」「筋肉痛」「関節痛」「目の奥の痛み」などの累積発症日数を有意に低下させることを確認したと発表した
キリンが発表した声明によると、デング熱は、世界的な社会課題であるにも関わらず、未だ決定打となる治療薬やワクチンがない。安全性に問題がなく、医療インフラに依存しない食品を通じてデング熱様症状の抑制を確認した臨床研究結果は画期的な成果であり、デング熱という社会課題の解決策を提示できる可能性を秘めたものとなる。この研究成果は、8月22日に行われた第25回日本渡航医学会学術集会にて発表された。
「プラズマ乳酸菌」は抗ウイルス免疫の司令塔を活性化することから、デングウイルスを含む広範囲なウイルス感染症の予防に寄与することが分かっている。今後は、キリンホールディングスとマラヤ大学は「プラズマ乳酸菌」の抗ウイルス効果をデングウイルス以外の熱帯病ウイルスでも検証することなどを目的に、今後共同研究を加速していく方針だ。
キリンホールディングスはこれまで、「プラズマ乳酸菌」が、プラズマサイトイド樹状細胞の活性化を介して、ウイルス感染防御における免疫賦活効果を示すこと、ヒトを対象とした研究でインフルエンザの罹患率の低減効果がみられたことなどを報告してきた。今回、WHOの研究協力センターでもあるTIDRECと連携することで、地球温暖化でさらに拡大が想定される熱帯感染症における「プラズマ乳酸菌」の効果を検証し、社会課題解決につなげるとともに、東南アジアでのアライアンス・事業拡大を通じて「プラズマ乳酸菌」をより多くのお客様に届け、CSV(共有価値の創造)経営を実現していく方針だ。

ワクチン追加接種実施へ、10月にも高リスク者優先で開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 連邦政府は、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種完了率が成人人口の80%を越えた段階で追加接種(ブースター)を開始することを決めた。イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が明らかにした。
医療最前線、免疫力が低下している人、併存症のある高齢者、長期医療施設に入居者及び勤務者といった高リスク・グループを優先して実施する。現在医療専門家からなる委員会がガイドライン策定にとりかかっている。2回目の接種を終えたものの一定期間後に低下した免疫力の向上を目指す。
新型コロナ予防接種タスクフォース(CITF)のデータに基づくワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)の発表によると、9月18日時点で成人人口の78.2%がワクチン接種を完了している。
カイリー・ジャマルディン保健相によると、追加接種の開始時期が10月初めになるとの見通し。追加接種は国家医薬品規制庁(NPRA)の承認が必要なため、現在すべてのワクチン製造者に対して情報提供を求めている段階だ。承認が出るまで約2週間を要し、その後ワクチンの種類や他のワクチンと混合が可能かなどの詳細が発表される見通しだという。

新型コロナの感染者数は1万4345人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は20日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万4,345人だったと発表した。累計感染者数は211万2,175人となった。
州・地域別の感染者数はサラワクが最も多く3,611人だった。それに▽ジョホール(1,598人)▽セランゴール(1,365人)▽サバ(1,255人)▽ペナン(1,170人)▽ペラ(1,090人)▽クランタン(1,050人)▽ケダ(967人)▽トレンガヌ(804人)▽パハン(779人)▽クアラルンプール(KL、307人)▽マラッカ(162人)▽ネグリ・センビラン(125人)▽ペルリス(51人)▽プトラジャヤ(11人)ーーが続いた。ラブアンのみゼロだった。また1万6,814人が回復し、累計治癒者は188万736人となった。
19日午後11時59分時点のアクティブ感染者は、前日から8,891人減少し、21万468人となった。82.9%が自宅療養、11.1%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、5.4%が医療機関、残り0.6%が集中治療室(ICU)で療養中。死者数は376人で、累計で2万3,443人となった。
また同日は新たに16カ所のクラスターを確認。職場で10カ所、コミュニティで4カ所、残りは福祉施設でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールが4カ所で最も多く、うち3カ所が職場に関連したクラスターだった。