国際金融サービスのエアーウォレックス、送金・両替免許を取得

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 フィンテック企業のエアーウォレックス(空中雲匯)は2日、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)から国際送金・両替免許を取得したと発表した。フィンテック・ファイナンスなどが報じた。
営業開始は来年初頭で、マレーシアに拠点を持つ企業に多様な通貨での、国境を越えた送金サービスを提供する。
エアーウォレックスはシンガポールにも拠点があり、マレーシア業務と合わせ、東南アジア業務を強化する。
15年に豪州で創業し、現在は本社を香港に移転している。両地のほか、英国、米国、欧州連合でも免許を取得している。評価額26億ドルの新進企業。
ジャック・チャン最高経営責任者(CEO)は声明で「多くの企業にとり国境を越えた業務は経費、時間が掛かる。この点に着目し創業した。マレーシアに拠点を置く企業は域内参入の意欲があり、わが社のサービスを利用することで本業に専心できる」と述べた。

第1四半期の住宅物件成約件数は44.7%減少=プロパティグル

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 オンライン不動産仲介業者、プロパティグルのデータ分析部門のプロパティグル・データセンスによると、2021年第1四半期の住宅物件成約件数は44.7%減少した。新型コロナウイルス「Covid-19」再流行への不安や経済成長率が予想よりも低かったことが、景況感を悪化させた。
住宅物件成約件数の61.2%は初めて物件を購入した「ファーストバイヤー」(FHB)だった。政府が推進する持ち家キャンペーン(HOC)などが奏功した。
地域別では首都圏、ジョホール州、ペナン州においてそれぞれ成約件数が、56.5%、42.7%、53.8%減少。しかしFHBの成約件数は首都圏、ジョホール州、ペナン州でそれぞれ13.2%、65.2%、0.08%増加した。
物件別ではテラスハウスが54%となり、最も成約件数が多かった。それにコンドミニアム・アパートが18%と続いた。

ランカウイでトラベルバブル、マリンドエアが16日より増便へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ランカウイ島を実験的に観光客に開放する「トラベルバブル」16日に開始されることを受け、マリンドエアとマレーシア航空が、今後拡大が見込まれる旅行需要に応えると支援を表明した。
マリンドエアは、16日よりランカウイ線をスバン空港(LTSAAS、正式名スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港)から1日5便、クアラルンプール国際空港(KLIA)から1便運航すると発表した。現在はスバン—ランカウイ間を1日2便だけ運航している。
ムスハフィズ・ムスタファ・バクリ最高経営責任者(CEO)によると、トラベルバブルの開始と16日の「マレーシアデー」を祝うため同日搭乗する全ての顧客を対象に15キログラムの手荷物許容量を無料とすると言明。トラベルバブルが新型コロナウイルス「Covid-19」により最も打撃を受けた航空・観光業などの回復に繋がることを願っていると述べた。その上で従業員のワクチン接種など顧客と従業員双方にとり安全な環境を作ると強調。そのために清掃や消毒など安全対策を強化していると述べた。
またマレーシア航空グループ(MAG)のイザム・イスマイルCEOは、現在ランカウイ空港で1日4便を運航しているが、顧客の需要に応じて増便を行うと表明。また16日の「マレーシアデー」に合わせてキャンペーンを実施するとし、航空券を89リンギから販売する他、旅行部門のMHホリデーズが旅行パッケージを最大50%引きで販売すると明らかにした。また同社のパイロットと客室乗務員のワクチン接種率は100%に達していると強調。そのほかにも新型コロナの対策を実施し安全対策に努めているとした。

エンデミックに備えた規制緩和策、4省トップで検討

【クアラルンプール】 ヒシャムディン・フセイン上級相(国防相兼任)は、新型コロナウイルス「Covid-19」がエンデミック(風土病)の段階に入るのを見越して、新たな標準的運用手順(SOP)策定と緩和策について4省のトップで近く検討を行なうと明らかにした。
ヒシャムディン氏によると、カイリー・ジャマルディン保健相、テンク・ザフルル財務相、アヌアル・ムサ通信マルチメディア相と近く会合を行い、SOPの調整を行なう方針。話し合う内容には、州・地区を跨いだ移動の自由化やより多くの分野での活動再開を認めることなどが含まれる見通しだ。
ヒシャムディン氏はまた、関係省庁の合意の上で決まったSOPの変更や規制緩和策について、より理解しやすく更新するよう国家安全委員会(NSC)に求めたことを明らかにした。
全国的にワクチン接種が進んでいることから、カイリー保健相は先ごろ、10月末までにはエンデミック(風土病)の段階に入るとの見通しを示し、標準的運用手順(SOP)も簡素化の方向に向かうだろうと述べていた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、9月6日)

新型コロナの感染者数は1万8547人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は1万8,547人となったと発表した。アクティブ感染者数は25万2,002人で、累計感染者数は188万734人となった。
州・地域別の感染者数はサラワクが最も多く3,200人だった。それに▽セランゴール(2,407人)▽ジョホール(2,174人)▽サバ(2,107人)▽ペナン(1,776人)▽ケダ(1,487人)▽クランタン(1,458人)▽ペラ(1,197人)▽パハン(742人)▽トレンガヌ(645人)▽クアラルンプール(KL、631人)▽マラッカ(448人)▽ネグリ・センビラン(229人)▽プトラジャヤ(22人)▽ペルリス(20人)▽ラブアン(4人)ーーが続いた。1万8,902人が新たに回復し、累計治癒者は160万9,930人、死者数は311人で、累計で1万8,802人となった。
6日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)の軽症者が98.46%を占めた。カテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)とカテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)の重症者の割合は1.54%だった。
また同日は新たに30カ所のクラスターを確認した。職場で16カ所、コミュニティで7カ所、残りは医療機関と高齢者施設、リハビリ施設、拘置所、教育機関でクラスターが発生した。州・地域別ではジョホールが8カ所で最も多かった。