電動スクーターなどの超小型モビリティ、公道走行を禁止

【プトラジャヤ】 ウィー・カション運輸相は26日、超小型モビリティ(MMV)について、公道での走行を即時禁止すると発表した。改造自転車による死亡事故発生したことや、高速MMVの危険性に懸念が出ていた。
 禁止対象となるMMVは、Eバイク「モペット」、電動スクーター、内燃機関・人力駆動の個人用移動スクーター、1ー2人乗りの小型移動機器(PMA)。公道を走行した場合、昨年12月制定の道路交通法の2021年規則「特定MMVの使用禁止」に基づき、300リンギの罰金が科される。自宅や私道での走行、自転車は禁止対象とはならない。
電動アシスト自転車については、MS2514規格「電動自転車(電動ペダル付き自転車)」を満たし、アクセルがなく、ペダルが固定されているもののみが走行可能。通常の自転車と同じく「道路交通法」「1959年道路交通規則」が適用される。
ウィー運輸相は、地方公共団体などの関係当局に対し、管轄区域でのMMVを監視するよう要請。地方自治体は、MMVの安全走行のため、混在走行を止め、自転車専用レーンなどの道路インフラの整備を行うという選択もできるとした。
(ザ・スター、4月27日)

マリンドエア、「バティックエア」に改称

【クアラルンプール】 地場航空会社、マリンド・エアが4月28日付けで「バティック・エア」に名称変更する。このほどマレーシア民間航空局(CAAM)から名称変更に関する認可が下りた。
これまでのフルサービスと格安航空の中間を狙ったハイブリッド航空会社から、フルサービスの航空会社を目指すという親会社であるインドネシアのライオン・エアの意向を受けたもの。クアラルンプール新国際空港(KLIA)をライオン・グループのハブとして活用することで、シームレスな輸送サービスの実現を目指す。
新生バティック・エアはインドネシアのライオン・エアの子会社で、グループ会社に▽スーパージェット▽ウィングス・エア▽バティック・エア・インドネシア▽ビズジェット▽タイ・ライオン・エアーーがある。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月28日)

ペトロナスのLNG、日本・韓国などから注文が増加

【クアラルンプール】 世界第4位の液化天然ガス(LNG)生産者である国営石油会社ペトロナスに昨年来、日本、韓国、欧州からの注文が増加している。コロナウイルスに関する世界的な規制緩和による経済活動の再開に加え、ロシアのウクライナ侵攻を機にエネルギー安全保障の姿勢が強まっているためだ。
アディフ・ズルキフリ副社長はロイター通信の取材に対し「LNG需要が増加しており、生産を最大限にしている」と語った。
アディフ氏によると、ロシアの侵攻以降、世界ではエネルギー転換から、妥当な価格でのエネルギー確保に関心が移ったという。
ペトロナスの現在のLNG生産量は原油に換算して1日220万バレルで、30年までには同270万バレルに引き上げる計画だ。
ペトロナスは二酸化炭素を回収し、地下へ貯留する回収・貯留(CCS)にも取り組んでおり、25年をめどにサラワク州沖のカサワリ・ガス田で世界最大規模のCCS事業を開始する。提携相手は、シェル、エクソンモービル、韓国ポスコ、商船三井。
(エッジ、4月27日)

 

旅行者向けSOPの緩和措置、観光業界が評価

【クアラルンプール】 5月1日付けで新型コロナウイルス「Covid-19」抑制のための標準的運用手順(SOP)が見直され海外からの旅行者に対する規制が緩和されることについて、観光業界はこれまでの障壁がなくなり業界を活性化させることになると歓迎の意を示している。
マレーシア到着前48時間以内のRT-PCR検査の陰性証明と到着後24時間以内のRTK-Ag検査は、ワクチン接種完了者と12歳以下の子供の場合には不要となる。到着後の5日間の隔離は、ワクチン未接種及び接種が完了していない人のみとなる。またこれまで入国者に求められていた旅行保険の加入要件は廃止される。
マレーシア旅行代理店協会(MATTA)のタン・コクリャン会長は、新型コロナの最悪の時期を過ぎたとみられており、政府のこうした規制緩和の動きは国際的な傾向にも沿ったものだと評価。これまで義務化されてきた出発前後の感染検査などの煩わしいSOPは多くの観光客を遠ざけていたと指摘した。その上で依然求められる、新型コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」で事前申請する「旅行者カード」については、世界的にペーパーレス化が進む中にあって容認できる範囲だとした。
マレーシア・ホテル協会(MAH)のユージーン・ダス理事は、SOPの緩和によりマレーシアの観光・ホスピタリティ産業の回復がさらに進むだろうと言明。観光客を呼び戻すことを通じて国内経済を後押しするという正しい軌道に戻っていると述べた。
マレーシア・バジェット・ホテル協会のエミー・スラヤ・フセイン会長は、国境が4月1日に再開したものの入国する外国人はほとんどいなかったと指摘。出発前後の感染検査などの多くのSOPが観光客を遠ざけていたのは間違いないとし、今回の規制緩和で観光客が増加することを期待すると述べた。
マレーシア・インバウンド観光協会のウザイディ・ウダニス会長は、燃料補助金における政府の継続的な支援により観光産業は長期的に競争力を維持できるだろうと指摘。一方で一部の外国人旅行者が母国で「MySejahtera」ダウンロードの際に苦労した例を挙げ、アプリに関連する不具合も修正する必要があると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、4月27日)

新型コロナの感染者数は3471人、2日連続で前日上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、26日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,471人だったと発表した。累計感染者数は444万383人だった。
新たに161人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が87人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は74人だった。
新たに6,900人が回復し、累計治癒者は434万6,421人となった。死者数は6人で、累計は3万5,526人。アクティブ感染者は、前日から3,435人減って5万8,436人となった。病床使用率は58.4%にダウン。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.70に下がったが、プトラジャヤのみで1.05となり1.00を上回った。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,664万2,291人で、接種率は81.6%に上昇。ブースター接種完了者は1,602万4,957人で、接種率は49.1%だった。
新たに発生したクラスターは2カ所で、ペナン州とクランタン州で確認した。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は91カ所に減った。