【クアラルンプール】 クアラルンプール市役所(DBKL)は9日、クアラルンプール(KL)の水害に暫定対処するため、約1,000万リンギを投じ、14項目から成る「洪水対策行動計画2022」を実施することを発表した。
マハディ・チェンガ市長によると、KL市内の洪水多発地点25カ所における排水路の整備、排水ポンプの新設、土嚢の設置、洪水調節池の瓦礫の撤去、透水性の高い砕石マスチックアスファルトによる道路舗装を整備。道路冠水が起こりやすい地点では、気象庁の警告に基づき、交通監視員を配置し、交通を迂回させる。道路冠水発生時には、DBKLアプリから特定の道路を避けるように通知し、アプリをインストールしていない人に対してもSMSでアラートを出すようにする。対策は今後3カ月で成果が出る見込み。
また、KLの全排水システムおよび洪水が頻発する原因を調査するため、コンサルタントチームを任命し1年掛けて調査を実施する。一方で、長期対策としては、マレーシア公共事業研究所(IKRAM)が来年4月までの審査完了を目指し検討を行う。
昨年12月にKLで発生した水害では、ここ数年で最悪の被害が出た。今年3、4月にも集中豪雨による道路冠水が起きるなど、水害が多発している。
(ザ・サン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月10日、ベルナマ通信、5月9日)