【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 訪日中のサイフディン・アブドラ外務相は25日、林芳正外務相との間で会談を行った。
両外相は、今年40周年を迎えるルックイースト政策(東方政策)が、マレーシアの発展と良好な日馬関係の基礎であるとし、時代の要請やマレーシアの重点政策を踏まえて、デジタル経済の分野を含め、東方政策の新たな展開を目指し協力していくことで一致。サイフディン大臣は、林大臣からの筑波大学分校の早期開校に向けた協力要請に対し、できるだけ早い開設が重要であり、協力したいと述べた。
また両外相は、海上保安分野の第三国研修等の協力や安全保障協力の強化の重要性を確認。ウクライナ情勢については、いかなる地域でも力による一方的な現状変更は認められないとし、侵略を非難しつつ、世界経済への影響に連携して対応していくことで一致した。
林大臣は、東シナ海や南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みや経済的威圧に対して強い反対を表明。その上で、両外相は海洋の平和、安定、繁栄を維持するために連携して取り組むこと、一連の弾道ミサイル発射を始めとする核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応においても引き続き連携していくこと、ミャンマー情勢、インド太平洋経済枠組み(IPEF)、安保理を含む国連改革等の地域及び国際社会の諸課題への対応に当たって連携していくことでも一致した。