【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 東芝エネルギーシステムズ(本社・神奈川県川崎市)は、政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)の発電子会社TNBパワー・ジェネレーションとの間で、二酸化炭素(CO2)分離回収技術をマレーシアの火力発電所へ適用する検討を開始することに合意した。

両社協議の上、今年9月以降にTNBパワー・ジェネレーションの技術者を東芝エネルギーシステムズ施設に受け入れ、マレーシアの火力発電所への二酸化炭素回収・貯留(CCS)技術導入を本格化させる。

今回の合意では、東芝エネルギーシステムズがこれまで発電設備を納入したTNBパワー・ジェネレーションが保有するジマイースト石炭火力発電所などを対象に、CCS設備の導入に向けた動きを推進する。具体的には、今年9月以降、TNBパワー・ジェネレーションの技術者を東芝エネルギーシステムズグループ内の関連拠点で受け入れ、CCS設備の導入・運転に関するトレーニング・人材育成支援などを行う。

本合意により、TNBパワー・ジェネレーションが火力発電所運営で培ってきた運転ノウハウと、東芝エネルギーシステムズが実証試験などで培ってきたCCS技術に関する知見および、マレーシアで築き上げてきたネットワークを有効活用し、マレーシアの火力発電所へのCCS設備導入を推進し、同国の脱炭素目標達成へ向けて貢献していく方針だ。