三井金属、マレーシアなどで薄型基板内蔵キャパシタ材料を増産へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三井金属(本社・東京都品川区)は7月28日、薄型基板内蔵キャパシタ材料「ファラドフレックス」の生産能力増強のため、マレーシア工場で増産すると発表した。

同社はまた、上尾事業所に「ファラドフレックス」の生産設備を新たに導入することも決定。マレーシア工場と上尾事業者の2カ所で生産することでBCP(事業継続計画)体制を構築する。マレーシア工場における生産能力の増強は10月に実施し、上尾事業所における生産設備の導入は 2023年10月に完了する予定だ。これにより、「ファラドフレックス」の生産量は、現在の約2.2倍となるという。

「ファラドフレックス」は、各種情報通信機器の高速化・大容量化に向けて大きな課題である通信ノイズを低減する材料として、高性能のルーター・サーバー機器やスーパーコンピュータ向けの高多層基板、スマートフォンに内蔵されるMEMSマイクロフォンなどに使用されており、同社は極薄銅箔や電解銅箔に続く将来の成長事業と位置付けている。足元5G化の進展や、スマートフォンおよびワイヤレスヘッドセットなどへの同社品採用率上昇に伴って需要が増加しており、今後も市場の成長が見込めることから、生産能力増強を決めた。

三井金属は、生産能力増強およびBCP体制の構築により、引き続き顧客への安定供給に努めていく方針だ。

NTTが6カ所目のデータセンターを建設=ウィー運輸相

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 日本電信電話(NTT、本社・東京都千代田区)は、セランゴール州サイバージャヤにおいて6カ所目となるデータセンターを建設中だ。ウィー・カション運輸相が明らかにした。

ウィー大臣は1日、フェイスブックにメッセージと写真を投稿。NTTグループや三井物産などが出資して立ち上げた日本と米国西海岸を繋ぐ大規模海底通信ケーブル「ジュノ」を建設・運営するセレンジュノネットワーク(本社・東京都千代田区)の佐藤吉雄社長がマレーシアに出張で来たため、ランチミーティングを行ったと明らかにした。

会合で、佐藤社長は、通信ケーブルの建設事業が順調に進んでいることを報告した上で、NTTのデータセンターについても、域内で高まるデータセンターの需要に応えることができると見込んでいると述べたという。ウィー大臣は両事業が順調に進んでいることを嬉しく思うとし、NTTによりマレーシアが世界的な通信ケーブルに接続されることで、国内の通信関連事業に大きな価値をもたらすと確信していると表明。その上で運輸省としても、NTTを含む通信ケーブル事業者からのマレーシアへの投資を歓迎し、グローバルな接続性を強化することにも努めると述べた。

パナソニック製造、今年度も厳しさ続くと予想

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは7月29日、同社2022年度(2021年4月ー2022年3月)の年次レポートを発表。2022年度は新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者の増加や洪水の影響を受けて厳しい1年だったが、2023年度(2022年4月ー2023年3月)も厳しい状態が続くとの見解を示した。

アズマン・ビン・マハムド会長は、2022年度について、特に新型コロナの変異株であるデルタ株の出現に伴う感染者の増加により、長期的な行動制限が実施され、労働力の減少、工場の稼働率の低下、サプライチェーンの混乱につながったと説明。また2021年12月半ばに首都圏クランバレーで起きた豪雨の影響で、セランゴール州のシャアラムにある工場が被害を受けて、シーリングファンや掃除機の生産を一時停止した他、サプライヤーにも損害が出たとした。また原材料の高騰も起きたこともあり、2022年度の売上高は前年比で10.9%減、税引き前利益は61%マイナスと大幅な減収減益となったとした。

パナソニックは今後の見通しについて、エンデミック(風土病)段階への移行により、事業活動の活発化、個人消費の改善が見込まれるが、2023年度は引き続き厳しい年になると予想。ウクライナとロシア間の戦争に伴い、サプライチェーンの混乱や原材料の価格がさらに高騰すると予測した。同社は今後、リスクを今後も注視していくとし、標準的運用手順(SOP)の順守しながら、自動化や製造の強化に努めるとした。

外国人の「旅行者カード」の入力義務、8月1日より撤廃

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は7月30日、マレーシア入国者に対し、8月1日以降、新型コロナウイルス「Covid-19」情報・追跡アプリ「MySejahtera」上の電子式「旅行者カード」に入力する義務を撤廃すると発表した。

カイリー保健相によると、国内の医療体制は逼迫しておらず、感染状況を管理できているため、入国手続きの簡略化を進める。入国地点での症状監視を強化し、国際線到着後、サーマルスキャナーで発熱が確認された場合、あるいは入国者が体調不良を訴えた場合、検査を実施。新型コロナの他、サル痘、中東呼吸器症候群(MERS)などの感染症が疑われる場合は、近くの医療施設で追加検査や治療を受けることになるという。

「旅行者カード」は今年4月の国境再開に伴い導入されたが、マレーシア国民を対象に7月4日付けで入力義務が撤廃されていた
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月31日、マレー・メイル、7月30日)

CCS共同スタディ、新たに日揮グローバルと川崎汽船が参加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 石油資源開発(本社・東京都千代田区、JAPEX)、日揮グローバル(本社・神奈川県横浜市)、川崎汽船(本社・東京都千代田区)の3社は7月29日共同声明を発表。マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)とJAPEXが1月から推進中のマレーシアにおける二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)についての共同スタディの実施について、新たに日揮グローバルと川崎汽船が参加を決定し、覚書に調印したことと明らかにした。

共同スタディは、マレーシアにおけるCO2地中貯留のための適地調査や技術的検討を、20カ月程度の予定で実施している。サラワク州ビントゥルにあるペトロナスのLNG基地からのCO2の回収・輸送や、将来的なマレーシア国外からのCO2受け入れの可能性などを含むもので、これまでにペトロナスおよびJAPEXで進めてきた概念検討にもとづき、より具体的な検討に進むにあたり、世界各地でLNGプラントの設計・建設工事に携わってきた実績と知見を持つ日揮グローバルと、エネルギー海上輸送と海洋事業の実績と知見を持つ川崎汽船が参加することとなった。

ペトロナスならびに日本企業3社は、候補地におけるCO2貯留可能量の算定や最適な貯留方法などのCO2の地中貯留技術、排出量や回収可能量の試算を含むCO2の最適な回収・輸送方法、地中貯留したCO2のモニタリング手法などの具体的な評価において協力していく。また、今後の実証試験や事業化を視野に入れた、経済性の試算や事業スキームの検討、CCSに関する法制度の調査なども実施する予定だ。なお、日本企業3社による本スタディに係る共同提案は、経済産業省資源エネルギー庁の「令和4年度産油国石油精製技術等対策事業費補助金(石油天然ガス権益・安定供給の確保に向けた資源国との関係強化支援事業のうち産油・産ガス国産業協力等事業に係るもの)」の補助事業者として採択されているという。

JAPEX、日揮グローバル、川崎汽船は、本共同スタディを推進することにより、「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ」が目指すアジア地域の脱炭素社会の実現へ貢献していく方針だ。

今度はオクトーバーフェストに大臣が異議、ネット上では批判の声

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 先ごろ開催された盆踊り大会について「ムスリムは参加すべきでない」と発言して批判を浴びたイドリス・アハマド首相府相(宗教問題担当)が、今度は10月21、22日に予定されているドイツ発祥の「オクトーバーフェスト」について「マレーシアでは開催すべきでない」と述べ、物議を醸している。

イドリス大臣は7月27日の国会答弁の中で、「非イスラム教徒がアルコールを消費することを禁じられていないが、オクトーバーフェストは祭りの場で公然とアルコールが消費されるため、社会問題を引き起こす可能性がある」と指摘。「イスラム教がマレーシア連邦の宗教であり、誰もがマレーシアの規則・法律を尊重する必要がある」、「アルコールによる酩酊効果は、家庭内暴力、交通事故、貧困、喧嘩、健康問題、仕事のパフォーマンス低下につながる可能性がある」とした。

その上で先の盆踊りについては、日本人の伝統と信仰に基づく文化的祝祭であるため開催自体には反対しないが、イスラム教に反する要素があるためムスリムに対して参加を控えるように忠告したと説明した。

ネット上では大臣発言に対する批判の声が上がっており、「何年もの間、何の問題もなく世界中で祝われてきた。それを許さないと恨みを招くことになる」、「オクトーバーフェストは社会の調和を乱すものではない」、「戒律によって禁じられている人は行かなければいい」といった声がマレー・リベラルからも上がっている。

「オクトーバーフェスト」のマレーシア版ではバイエルンのバンドの演奏、ドイツ料理、そしてビールが供される。ペナンではマレーシア・ドイツ協会が40年にわたり主催している。

パナソニックマレーシア、最新モデルの浄水器の販売を開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パナソニック・マレーシアは、最新モデルの浄水器の販売を開始した。

シンク下に本体を設置するビルトインタイプと、タンクが必要ない蛇口直結型の2タイプで、シンクの下に設置するタイプの浄水器は2,199リンギ。メルトブロー型(ポリプロピレン)カートリッジ、限界ろ過カートリッジ、圧縮活性炭ブロックの3種のカートリッジ構造で、不純物やバクテリアの他、ウイルスを99.9%を除去することが可能だ。

一方で蛇口直結型の価格は、バッテリーとカートリッジ寿命を表示するLCDディスプレイ付きが579リンギ、LCDなしが419リンギ。4段階のろ過構造で浄水する「マイクロクリアー4000」カートリッジが搭載されており、前モデルに比べて高性能活性炭が1.7倍に増量。カートリッジの交換目安は4,000リットルで、より長持ちするようになった。

パナソニックは、オンラインとオフライン両方で新製品のマーケティングに積極的に取り組むと表明。新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い、人々がより健康を意識するようになっているとして、安心を提供できる商品を提供していきたいとした。

カワサキがマレーシア市場に再参入、モデナスが新モデル発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 二輪車製造のモトシカル・ダン・エンジン・ナシオナル(モデナス)の販売子会社、エダラン・モデナス(EMOS)は7月28日、カワサキモータースの二輪車3モデルを発表。カワサキにとり、マレーシア市場再参入となった。

投入したのは、国内完全組立車(CKD)の「モデナス・ニンジャ250」(1万8,900リンギ)、「モデナス・ニンジャ250ABS」(2万500リンギ)、「モデナス・Z250ABS」(1万9,500リンギ)の3モデルで、価格はいずれも税込。3モデルともに排気量249ccのパラレルツイン(並列2気筒エンジン)DOHCエンジンを搭載した。

EMOSによると、今後国内で販売する650cc以下の「カワサキ」モデルはすべて「モデナス」に改名する。カワサキは、モデナス工場でテスト・認定した新モデル専用の組立ラインを導入する上、従業員へ直接の技術指導を実施する。年内に排気量650ccのモデルを発売する予定だ。

ロスラン・ロスカン最高経営責任者(CEO)は、モデナスもカワサキと同様、手頃な価格で高品質な技術主導の製品提供を最優先しているとコメント。2020年はカワサキ側とオンライン会議を重ね、2021年10月の独占販売権移行、今年4月のカワサキ製バイクの正式販売開始に続き、今回初めてのモデル投入となったとし、両社製品に対する需要は非常に高く、今後数年間は市場の拡大が続くと予想した。

ホンダマレーシア、上半期の販売台数は60%増の3.9万台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは7月28日、2022年上半期の販売台数が前年同期比60%増の3万9,000台超となったと発表した。6月30日時点で、自動車総需要量(TIV)の12%を占めており、通年の販売目標8万台の達成に向け、順調に推移しているという。

Bセグメント・セダン「シティ」が39%、Bセグメント・ハッチバック「シティ・ハッチバック」が23%、Cセグメント・セダン「シビック」が18%を占めた。「シティ」、「シティ・ハッチバック」、「シビック」、Dセグメント「アコード」は、2022年1ー5月に各セグメントで非国産車の売上トップとなっている。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)は、今年1月に新型「シビック」、7月にはコンパクトスポーツ多目的車(SUV)「HR-V」の新型モデルを発売し、市場からの反応も良く、ホンダ車が好意的に受け入れられていることが今年の販売実績の押し上げにつながったと言明。6月末の売上・サービス税(SST)の減免措置により予約数も大幅に伸び、上半期は合計10万5,000件以上の予約を受け付けたとし、来年第1四半期までに納車できるよう努力を続けるとした。

パビリオンの東京ストリートが11周年、イベントを開催

【クアラルンプール 】 クアラルンプール(KL)のショッピングモール「パビリオンKL」6階の「東京ストリート」は、開設11周年とルックイースト(東方)政策40周年を祝うイベントを26日に開始した。

イベントに参加した在マレーシア日本大使館の髙橋克彦大使は、「東京ストリート」が、伝統的かつ現代的な日本文化の両方をマレーシア人に伝えることに貢献したとして、謝意を表明。様々な日本製品を提供しており、あらゆる年齢層が親しみやすく魅力的な場所であるとして、今後も「東京ストリート」が日本文化を顧客に伝えてくれることに期待していると述べた。

 「パビリオンKL」を運営するクアラルンプール ・パビリオン社のシンディ・リム会長は、「パビリオンKL」がマレーシアで初めて日本に関係するスペースを開設したショッピングモールであると説明。今年は東方政策40周年を迎えているとして、さらなる二国間の関係強化を楽しみにしていると述べた。


 「パビリオンKL」では、8月26日までイベントを開催する。センターコートの2階では、「マレーシア×日本織物ショーケース」を7月31日まで開催。100点以上の着物や浴衣、マレーシアのバティックを融合させた和服の展示や、日本の伝統的な布を使ったアクセサリー作りなどのワークショップなども行う。30、31日には「東京ストリート」でアニメやコスプレに関するイベントも開催。また、200リンギ分の買い物で日本に関する商品が当たる抽選会にも参加できる他、買い物金額に応じたプレゼントやクーポンも配布するという。