宇宙産業開発で自前の衛星を製作、科学技術革新相が構想

【クアラルンプール】カイリー・ジャマルディン科学技術革新相は宇宙産業に関するオンラインセミナーで、国家宇宙政策(NSP)では自前の衛星製作を構想に含めていると表明した。また国際協力を通じ、無人の探測機の宇宙への投入も計画しているという。
宇宙開発を主導するのはマレーシア宇宙局(MYSA)で、10年後をめどに国内総生産(GDP)の0.3%(額にして32億リンギ)を生産し、5,000人の技術職の雇用を創出する計画だ。
アズリカミル・ナピア局長によると、30年までに宇宙セクターの研究開発で東南アジア上位3位に入り、宇宙技術の50%を国産化するのが目標だ。
MYSAはこれまでに、災害管理、環境保全、天然資源管理、国防など、宇宙関連技術を応用したシステムを40件近く開発しているが、多くの課題に対処するには至っていないという。30年をめどに110の政府機関の問題に対処できる応用システムを少なくとも90件、開発する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、4月22日)

タケックスの除菌製剤、コロナ不活性化への有効性を確認

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 タケックス(本社・大阪府吹田市)は、エタノールに竹の有効成分を加えた除菌製剤「タケックス・クリーン・エクストラ(Takex Clean Extra)」が、新型コロナウイルス「Covid-19」ウイルスに対する検証テストを実施し、塗布後15日でも99.99%の不活性化を確認したと発表した。テストは日本繊維製品品質技術センターで2020年12月18日に行なわれた。
「タケックス・クリーン・エキストラ」はモウソウチクの表皮から得られた抽出物を含んだエタノール除菌製剤で、マレーシア・イスラム開発局(Jakim)からハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得している。製造はクアラルンプール(KL)で行い、シンガポール、インドネシア(商品名マズテックス・クリーン・エクストラ)、タイ(商品名タケツユ)にも輸出している。マレーシア国内では、通販サイトの「ラザダ(Lazada)」や「ショッピー(Shopee)」で購入可能。
タケックスは、1987年にモウソウチク抽出物を使用した消毒剤を開発して以来、約34年間にわたり竹の研究開発を行ってきた。

クランタン州で受入能力限界の恐れ、感染者急増で

【コタバル=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者が急増しているクランタン州では、病院の患者受け入れ能力が限界に達している。同州自治体・住宅・保健委員会のイザニ・フシン議長が明らかにした。病床の不足のほか隔離センターの受入能力の限界、医療従事者不足も深刻化している。

22日時点での同州の基本再生産数(R0)は1.53となり、平均1.16を大きく上回って全国ワーストとなっている。新規感染者数は662人で、前日の370人から大幅増加。これも全国ワーストとなっている。同州内のクラスターの数は31カ所に増えており、アクティブ感染者数は3,493人、累計感染者数は1万199人となっている。

16日から行動制限令(MCO)対象となっている▽コタバル▽パシルマス▽パシルプテ▽バチョック▽マチャン▽トゥンパ▽タナメラ——の7地区に加え、21日には新たに3地区がMCOに指定され、クランタン州全域が4月29日までMCOの対象となっている。

■州を跨いだ移動は引き続き禁止=上級相■

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、新規感染者が増加していることから、州を跨いだ移動について引き続き禁止すると言明した。

これまで州を跨いだ移動によって引き起こされたクラスターが38カ所で発生しており、うち7カ所は4月に入ってから発生したという。

新型コロナの新規感染者数は2847人、セランゴール州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から2,847人増加したと発表した。アクティブ感染者数は2万2,512人で、累計感染者数は38万7,535人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く748人だった。それに▽サラワク州(717人)▽クランタン州(476人)▽クアラルンプール(KL、302人)▽ジョホール州(130人)▽ネグリ・センビラン州(105人)▽ペナン州(89人)▽サバ州(82人)▽ペラ州(45人)▽ケダ州(44人)▽マラッカ州(42人)▽パハン州(39人)▽プトラジャヤ(14人)▽トレンガヌ州(11人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに2,341人が回復し、累計治癒者は36万3,608人となった。死者数は8人増えて、累計で1,415人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は22日、新たに13カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
うち5カ所が工場や行政センターなどの職場、4カ所がコミュニティ、3カ所が学校、残りは宗教の集会で起きたクラスターだった。
セランゴール州で3カ所、ジョホール州で2カ所、KL、サバ州、サラワク州、マラッカ州、ペラ州、クランタン州、ケダ州、ネグリ・センビラン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。一方で新たに4カ所のクラスターが収束した。

マレーシア人は新型コロナを懸念も楽観的見方高まる=調査

【クアラルンプール】 国際マーケティング会社の仏系イプソス(Ipsos)が新型コロナウイルス「Covid-19」について2002年4月から毎月実施している調査によると、マレーシア人は新型コロナを依然として懸念しているが、昨年に比べて楽観的見方が高まっていることがわかった。
2020年9月に58%が「新型コロナウイルスは懸念事項の1つである」と答え、その後10月から2021年2月まで回答率は59ー77%で推移していた。しかし3月の調査によると61%となった。
またマレーシアでは年始と比較して精神的な健康が改善したとの回答は12%となり、アジア太平洋地域でインドの51%、中国の41%に次いで高かった。一方で「悪化した」との回答が日本は22%となり、韓国が16%、香港が7%となった。
今後の見通しについても、マレーシアで楽観視しているとの回答は68%となり、アジア太平洋地域で3番目に高かった。最も楽観的なのはインドで79%、2番目が中国で77%となった。
IPSOSマレーシアの広報担当は、マレーシア人の大多数は来年中に生活が新型コロナ流行前のように戻ることができると楽観視していると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、4月21日)

コロナ第4波の懸念高まる、断食関連行事で拡大の恐れ

【クアラルンプール】 多くの医療専門家が、新型コロナウイルス「Covid-19」の第4波への懸念が高まっていると指摘している。ラマダン(断食月)関連行事によってコミュニティ間の感染が拡大する懸念があり、すでに厳しい状況に置かれている医療システムに壊滅的影響を与える恐れがあるという。
リー・ブーンチェ元副保健相は、すでに4月1日に第4波が始まっていると指摘。過去の例からみて向こう数週間で急増する懸念があるとしている。また接触者の追跡システムが脆弱のままでは感染者拡大を食い止めるのは難しいが、そうした感染者の追跡調査や隔離に携わる人材が不足していると指摘。接触者追跡方法が大幅に改善されない限り感染者の増加は止まらないとしている。
マレーシア医師会のスブラマニアム・ムニアンディ会長も、すでに第4波が来ている兆候があると指摘。過去数週間で感染者数が急速に増加しており、今後もさらに増加すると予想している。
マレーシア・プトラ大学(UPM)のマリナ・オスマン博士(疫学)は、断食明けのイベントなどで人々がマスクを外したり一緒に食事をしたりするような活動は延期すべきと指摘。ハリラヤ(断食月明け大祭)のイベントにより、すでに2万人を突破しているアクティブ感染者数が5万人に達する恐れがあるとしている。
マレーシア・マニパル大学のG.ジャヤクマル博士(産業医学)も、ラマダン関連イベントのほか、結婚式などの行事は止めるべきだと指摘。人々の間に疲労が溜まって標準的運用手順(SOP)の遵守度が低下していると懸念を示している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月21日)

マレーシアへの食品輸出ウェビナー開催しました

4月16日(金)に、マレーシア最大規模のビジネス交流サイトCONNECTIONで「マレーシアにすぐに食品を売りたい方向けセミナー」を開催いたしました。

日本企業69社にお申込み頂き、弊社代表田辺が講師を担当しました。

  • マレーシアのスーパーマーケット、ドン・キホーテ店内など町の様子
  • オンライン商談会での成功例・失敗例
  • マレーシアの食品市場の商流の作り方

セミナーの録画を、CONNECTION上で会員限定で公開しております。
閲覧には会員登録(無料)が必要となります。

https://connection.com.my/bizevent-0416-record/

CONNECTION上には他にも食品輸出についての記事を掲載しております。
併せてご覧下さいませ。

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景気対策への国民の不満、62%に上昇=インボーク

【クアラルンプール】 シンクタンク、インボークが実施した最新の世論調査で、ムヒディン・ヤシン首相率いる国民同盟(PN)政権の景気対策への不満が国民の間で徐々に高まっており、次期総選挙で厳しい戦いを強いられる可能性が高まっていることが分かった。
同調査は2020年12月18日から2021年2月21日にかけて実施したもので、有権者7,860人から回答を得た。経済状況に不満と答えた率は半年前の昨年7月に行なった調査の49%を上回る62%に上った。満足しているとの回答率は昨年7月調査の41%から32%に下降した。
現在の経済状況が昨年に比べて改善したかどうか聞いたところ、「はい」は30%にとどまり、「いいえ」が65%に上った。半年前と比較すると「はい」は1ポイント下がり、「いいえ」は6ポイント上がった。
「来年は経済状況が改善すると思うか?」との質問では、「はい」は31%、「いいえ」も27%に達した。半年前の調査に比べて「はい」は14ポイント下がり、「いいえ」は10ポイント上がった。
(マレー・メイル、東方日報、4月22日)

新型コロナの新規感染者数は2875人、クランタン州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は22日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から2,875人増加したと発表した。アクティブ感染者数は2万2,014人で、累計感染者数は38万4,688人となった。

州・地域別の感染者数はクランタン州が最も多く662人だった。それに▽セランゴール州(633人)▽サラワク州(474人)▽クアラルンプール(KL、332人)▽ジョホール州(169人)▽サバ州(160人)▽ペナン州(144人)▽ケダ州(91人)▽ネグリ・センビラン州(55人)▽ペラ州(49人)▽マラッカ州(42人)▽パハン州(29人)▽トレンガヌ州(22人)▽プトラジャヤ(10人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。ペルリス州のみゼロだった。新たに2,541人が回復し、累計治癒者は36万1,267人となった。死者数は7人増えて、累計で1,407人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は21日、新たに11カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
うち4カ所が学校、3カ所がコミュニティ、2カ所が行政センターなどの職場、残りは拘留所、宗教の集会で起きたクラスターだった。サラワク州では3カ所、ペナン州とジョホール州でそれぞれ2カ所、マラッカ州、ケダ州、セランゴール州、プトラジャヤでそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。また新たに8カ所のクラスターが収束した。

クランタン州全域、29日まで制限令対象に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者が急増しているクランタン州の全域が4月29日まで行動制限令(MCO)の対象となると明らかにした。
新たにMCOとなるのは▽ジェリ▽クアラクライ▽グアムサン——の3地区で、この2週間で新規感染者が18人から112人へと83.9%増加し、レッドゾーンになっていた。すでに16日からMCO対象となっている▽コタバル▽パシルマス▽パシルプテ▽バチョック▽マチャン▽トゥンパ▽タナメラ——の7地区と合わせて29日までMCO指定となる。
一方サバ州では、ラハドダトゥの一部が5月5日まで強化行動制限令(EMCO)に指定された。EMCOについては、感染がおさまってきたサラワク州リンバンの一部が4月24日に、パハン州ペカンの一部が4月29日にそれぞれ終了する予定。