【クアラルンプール】 外国人の長期滞在を奨励するマレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)プログラムについて、ハムザ・ザイヌディン内務相はサバ・サラワク州では半島部とは別の条件で行なうことが法的に可能だが、同一歩調をとるよう求めていくと述べた。
14日の下院議会質疑に出席したハムザ氏は、10月からMM2Hプログラムへの参加条件を大幅に厳格化する意図について、プログラム参加者の高い質と国の経済に貢献する能力を確保することだと強調。プログラムの参加基準は全国標準化する必要があるため、サバ・サラワク州と話し合いを行なっていくと述べた。
「1959/63年移民法」第64、65条には、マレーシア連邦に後から合流した両州に外国人の入国及び滞在などの移民問題に関する管轄権を付与するという特別規定があり、これに基づいて両州がプログラム参加条件を独自に変更することができることになっている。
サラワク州はこれに基づき独自の条件を科した「S-MM2H」を実施しているが、連邦政府がMM2H厳格化を発表した後も「S-MM2H」の条件を維持していく考えを示しており、MM2Hの新条件を満たせなくなった参加希望者がS-MM2Hに注目している。
連邦政府が発表した新たな「MM2H」取得条件は、海外収入証明が4倍の月1万リンギ、銀行預金額も大幅に引き上げられ、年間90日間のマレーシア滞在義務などが新たに課されている。このため申請者が激減するとビザ代行業者や不動産業界が不満を募らせている。
(エッジ、ザ・スター、9月14日)