【クアラルンプール】 テンク・ザフルル財務相は格付け会社主催のセミナーで基調演説し、経済回復の勢いを維持するため、今年は積極的に支出を増やす積極財政を維持すると表明した。このため財政均衡のペースは鈍くなるという。
今年の財政赤字は目標である対国内総生産(GDP)比で6%か、6%以下に収まる見通しだという。原油、パーム油など一次産品価格が高止まりし、歳入増が見込めるためだ。
昨年末時点の政府債務は対GDP比63.4%、額にして9,798億リンギ。国債、財務証券発行残高を含む法定起債残高の比率は同59.7%で、暫定上限の65%を下回った。
今年末の政府債務は同66%、法定起債は同63%の予想で、先行き3ー5年間の中期的観点から財政正常化に向けた戦略を策定するという。
起債は今年も国内向けが中心で、リンギ建て「持続可能な開発目標」債の売り出しを計画している。起債額は最大100億リンギ。
(ザ・スター、3月23日、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、3月22日)