【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」からの復興を目指す国家復興計画(NRP)を管轄する国家復興評議会(NRC、MPN)のムヒディン ・ヤシン議長(前首相)は、観光産業が回復するのに最大3年かかる可能性があるとの見方を示した。
先にクアラルンプール新国際空港(KLIA)を視察したムヒディン氏は、「(観光業における)状況が以前のように回復するまでには、おそらく1、2年以上かかるとの説明を受けた」とした上で、KLIAを使った空路だけでなくシンガポールやタイ南部の陸路国境も完全に開放されれば、国の経済回復プロセスはよりスピードアップされるだろうと述べた。
またムヒディン氏は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国間で入国者の監視業務を円滑に行うために陰性テストを課さない相互認証協定を数カ月内に締結できるとの見通しを表明。今年から来年にかけて経済がより一層活発化するとの期待を示した。
その上でムヒディン氏は、観光業が外国人観光客で年間800億リンギ、国内観光客で300億リンギを稼ぎだす重要なセクターだと強調。現在、訪問者の80%以上がジョホールーシンガポール国境から来ているが、すでに50社近くの航空会社がKLIA乗り入れを再開しているとして良い兆候だと述べた。
(マレーシアン・リザーブ、4月18日)