【クアラルンプール】 パーティクルボード製造のへベアボードは、日本市場において昨年下半期より同社のパーティクルボードの売り上げが増加していることから、日本市場に注力する方針だ。
ユーン・ハウチュン社長は、同社のパーティクルボードである「スーパーEO」は、日本の産業製品の国家規格である日本産業規格(JIS)「A5908」を満たしているとし、今後も同社の組み立て式(RTA)部門において、日本は主要な輸出先となり続けると言明。欧州の木材メーカーによる上限価格引き上げや、燃料高騰などに伴う運送料の高騰などから、日本企業は東南アジアの木材メーカーに発注するようになってきているため、日本市場でシェア拡大を図る良いタイミングであると考えているとした。しかし、隣国のタイも日本に輸出していることから、競合相手であると懸念を示した。

ユーン社長によると、2017年に新設した工場で、生産ラインを増やす計画がある。同工場ではまだ完全自動化は行なっていないため、人材を確保した後に、20ー30%生産量を引き上げる計画だ。また今年はパーティクルボード部門に1,000万リンギの設備投資を予定しており、生産ラインの増設や自動化を進めるという。

 経済複雑性観測所(OEC)によると、2020年に日本は1億4,600万米ドル規模のパーティクルボードを輸入した。主な輸入先はオーストリアやカナダ、ニュージーランド、ドイツ、ルーマニアだった。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月9日)