【ビントゥル】 サラワク州のアバン・ジョハリ州首相は22日、5年以内にビントゥルで道路上を自動走行する自律型鉄道輸送(ART)システムの建設を開始すると明らかにした。サラワク州ではクチンに次いで2番目のART導入となる。
ビントゥルと石油化学製品の生産拠点であるタンジュン・キドゥロンを結ぶ。タンジュン・キドゥロンでは今後4年間で1万5,000人の雇用機会を創出すると見込まれており、ビントゥルからの通勤の需要に応える。シミラジャウ国立公園を訪問する外国人観光客の利用も想定されるという。
アバン州首相によると、タンジュン・キドゥロンは医療ハブとしての開発も進んでおり、州政府企業サラワク・ペットケムのメタノール工場敷地内の医療ハブに対し米国企業が第1期に2億リンギを投資、第2期では8億リンギの投資が予定されている。サラワク州政府はまた、マレーシア初の水素ガス製造センターを目指しメタノール工場を全額出資により建設予定で、完成時には1万トンの水素を製造する見込み。韓国のサムスンと日本の住友商事がすでに水素の購入を発表しているという。
アバン州首相は、ビントゥルはかつて住民5,000人の小さな漁村だったが、現在では人口23万人の工業地帯となっているとし、それは44年前に設立されたビントゥル開発公社による開発計画の成果だと強調した。
(エッジ、3月22日)