【クアラルンプール】 ガラス製造のチーフウェイ・マレーシアは、約120万リンギを投じてセランゴール州シャアラムに国内初のスマートガラス工場を開設した。
月産2,000平方メートルのスマートガラス生産能力を有し、敷地面積は8,000平方フィート。独自スマートガラス開発のためのハイテク製造装置や特許取得機器も設置される予定。生産したスマートガラスの70%は国内向けで30%は輸出用となる見込みで、今年の国内売上は800万リンギを予想している。欧州や中東にも輸出しているという。
スマートガラスは調光などの機能を持つ高性能ガラスで、節電や省エネにつながることからスマートハウスなどの環境に配慮した建物での需要が増加。2031年までの9年間での推定年間成長率は17.5%、183億米ドルの市場規模に達すると予想されているが、現状では、韓国、中国、日本、米国の製品が国内市場の大半を占めているという。
チーフウェイ・マレーシアのジェフリー・チョン創業者兼最高経営責任者(CEO)は、スマートガラスの高価格化が工場設立の理由だとし、マレーシアの人々がより手頃な価格でスマートガラスを購入できるよう、国内工場での大量生産を目指すと述べた。
チーフウェイ・マレーシアはまた、スマートガラス生産の促進に向け、スイス系セキュリティ企業のドーマカバ・マレーシアおよびオーニング(日除け)専門企業ダットセン・マレーシアと提携に向けた覚書を締結。この提携により、国内市場でのサービス強化および世界市場への進出促進を目指すとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、4月26日)