通年の経済成長率、エコノミストは従来予想を維持

【クアラルンプール】 第1四半期のマレーシア国内総生産(GDP)成長率は前年同期比4.2%となり、ブルームバーグが意見を聞いたエコノミストの予想中央値(3.9%)を上回ったが、大方のエコノミストは通年の成長率予想(3.5-4.7%)を維持した。

シンガポール系UOB(大華銀行)は4.6%との通年予想を維持。成長要因として、世界的な半導体景気循環の改善、観光業の活況、インフラ事業など予算措置の実行を挙げた。不透明要素として補助金削減計画、地政学上のリスクがあるという。

政府系金融機関のMIDFは4.7%の成長予想を維持した。内需拡大はこの先も続くとみている。リスク要素として地政学・貿易上の緊張、米中経済の成長鈍化を挙げた。

市場・経済調査の英系キャピタル・エコノミクスはやや悲観的で3.5%の成長を予想。ほかの調査会社と異なり、GDPの60%を占める個人消費が減少するとみており、予定されている食品・燃料補助金の削減で下半期の物価は急上昇する可能性が高いとしている。求人数が減少傾向にあることも不安要因として挙げた。
(エッジ、5月17日)

マレーシア総人口が推定3400万人に到達=統計局

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は2024年第1四半期の人口統計を発表。総人口は推定3,400万人に到達し、前年同期(3,320万人)比で2.3%増となった。

内訳はマレーシア国民が全体の90%を占め、前年同期比20万人増の3,060万人、非国民が同60万人増の340万人。男性が同40万人増の1,780万人、女性が同30万人増の1,610万人となり、男女比は111対100となった。年齢別では0-14歳が770万人、15-64歳が2,380万人、65歳以上が250万人となった。

民族別ではマレー系が全体の57.9%に当たる1,770万人となり、前年同月比で10万人増加した。華人は22.6%、インド系は6.6%、その他ブミプトラ(マレー人と先住民の総称)は12.2%を占めた。

州別ではセランゴール州が734万1,300人で最も多く、これにジョホール州、サバ州、ペラ州、サラワク州、ケダ州、クアラルンプール(KL)と続いた。

同期の出生数は10万6,386人で、前年同期比9.4%減少した。男性が5万4,747人、女性が5万1,639人。マレー系が68.8%を占め、華人は8.8%、インド系は3.7%にとどまった。

死者数は4万7,964人で、1.5%減となった。マレー系が51.4%、華人が27.0%、インド系が8.5%を占めた。

食料価格の高騰がKLの貧困層を圧迫=ユニセフ調査

【クアラルンプール】 ユニセフ(国連児童基金)は8日、2023年10月ー11月にかけ、クアラルンプール(KL)の低所得世帯755世帯を対象に実施した調査結果を発表。食費の高騰により、KLの低所得世帯の子どもが食事を満足に摂れていない現状が明らかとなった。

調査報告書によると、生活費の高騰や経済的な制約により、多くの生計維持者(40%近く)が長時間労働を余儀なくされ、支出を減らしている。調査対象の子どもの約52%が1日2食以下の食事しか摂れていなかった。90%の世帯が「生活費、特に食料品価格の上昇の影響を受けている」と答えており、約50%が「2022年よりも経済的に悪化している」と回答した。食生活は顕著に変化しており、卵、米、インスタントラーメンの消費が増加している。また、経済問題は精神的な健康にも打撃を与え、4世帯に3世帯が「生活費の高騰が精神的に影響を与えた」とした。「うつ病を患っている」と回答した世帯の割合は、2020年9月の21%から2023年10月には28%にまで増加した。

ユニセフは、貧困緩和策として、▽育児手当の支給▽障害者手当の支給▽社会的援助の拡大▽性と生殖に関する健康と権利(SRHR)に関する意識の向上▽最低賃金の引き上げ▽社会的保護の改善ーーという6つの提案を行っている。

(ザ・スター、5月9日、マレー・メイル、5月8日、ユニセフ発表資料)

エアアジアの第1四半期の搭乗率は90%、乗客数は1540万人

【クアラルンプール】 キャピタルAは4月29日、航空部門エアアジアの2024年第1四半期のロードファクター(座席利用率)が前年同期比1ポイント改善し、過去最高の90%となり、乗客数も同17%増の1,540万人となったと明らかにした。

キャピタルAは、スクールホリデーと旧正月シーズンが乗客数増加の要因だとし、2023年12月に始まった中国とインドの観光客対象ビザ免除の影響で、中国・インド路線のロードファクターはともに94%と、新型コロナ感染拡大前よりも高くなったとした。国別に見ると、エアアジア・フィリピンとエアアジア・タイのロードファクターは共に93%、エアアジア・マレーシアとエアアジア・インドネシアはそれぞれ89%、83%だった。また、エアアジア全体では3月末時点で167機の機材を配備しているとした。

スーパーアプリ「エアアジア・ムーブ」(旧称・エアアジア・スーパーアプリ)は、2024年第1四半期に月間アクティブユーザー数(MAU)が前年同期比19%増加し、1,500万人を突破。航空貨物の輸送量は、前年同期比79%増の6万3,945トンに達した。航空機保守、修理、オーバーホール(MRO)サービスでは、同82%増の基本整備点検数を実施し、機内サービスのサンタンは同13%増の510万個の販売を記録している。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、4月29日、キャピタルA発表資料)

2024年のマレーシア家計支出は緩やかに成長=BMI予想

【クアラルンプール】 フィッチ・ソリューションズ傘下のBMIは、経済成長の持続と消費水準の正常化に伴い、2024年のマレーシア家計支出が前年比5%増の9,038億リンギに達し、新型コロナ以前の成長水準(年率5.2%)に戻るとの見通しを示した。

BMIは、インフレの緩和や、実質賃金のプラス成長につながる労働市場の逼迫など、支出を支える要因が、年間を通じて購買力を高めると予想。一方で、食料品や燃料など特定商品のインフレ圧力による低・中所得世帯の消費マインドの弱まりを指摘し、2023年第4四半期の消費者信頼感は前四半期に比べ若干の上昇が見られたものの、過去平均と比べると依然低い水準に留まっているとした。

その上でBMIは、家計債務が高水準にあることが、将来の借入能力と現在の可処分所得のレベルに影響し、マレーシアの消費者見通しにとって依然リスクとなっていると指摘。マレーシア中銀が、2023年第3四半期の家計債務残高を国内総生産(GDP)比68.5%と予測し、家計債務が内需に与える影響を注目する姿勢を強調していることを挙げて、2024年のマレーシアの個人消費について前向きな見通しを維持する一方、持続的な成長と安定を確保するために経済指標と家計債務水準を監視することの重要性を強調した。
(ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、4月24日)

財政改革推進には国民への情報提供が重要=世銀経済モニター

【ペタリンジャヤ】 米国務省の民主主義・人権・労働局は22日、国連の世界人権宣言や国際協定で認められた人権に関して、2023年版国・地域別人権報告書を公表。マレーシアの人権状況に大きな変化はなかったとした。

報告書は、法執行当局による残虐な扱い、刑務所、留置所のひどい状況は引き続き存在し、表現の自由に対する制約も存在したと指摘。一例としてレインボーカラーのスウォッチの腕時計の押収を挙げた。マレーシア政府は、この腕時計はLGBTQ+運動を促進、常態化することで国益を損なう恐れがあるとしている。

報告書はレイプ、家庭内暴力について、強姦者への処罰で裁判所に一貫性が見られないことを指摘した。一方、多くの公立病院には、レイプや家庭内暴力の被害者が駆け込める危機対応センターがあることも取り上げた。

内外の人権団体は、政府からある程度の制約を受けながらも活動し、調査報告を発表している。しかし多くの人権団体が政府からのNGO認定取得で困難に直面しており、企業として登録している例が多くあるという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、4月23日)

 

3月の航空旅客数、前年比5.8%増の705.3万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 空港運営会社、マレーシア・エアポーツ(MAHB)によると、2024年3月の国内空港における航空旅客数は前年同月比5.8%増の705.3万人だった。

けん引役となった国際線は前年同月比29.4%増の383.9万人、国内線は13.2%減の321.4万人。それぞれ新型コロナ感染拡大前の2019年同月の水準の85.8%、72.8%にまで回復した。航空各社による運航拡大、2023年12月に始まった中国とインドの観光客対象のビザ免除などが後押しした。

クアラルンプール新国際空港(KLIA)は13.9%増の429.2万人で、国際線が28.0%増の322.0万人、国内線は14.3%減の107.2万人だった。ターミナル1が26.7%増の234.1万人で、格安航空を扱うターミナル2は1.6%増の195.1万人。

一方、KLIAを除く国内空港は4.8%減の276.1万人となった。国際線は37.5%増の61.9万人、国内線は12.5%減の214.2万人だった。ペナン空港の国際線旅客は32.8万人となり、非ピーク月であるにも関わらず前月比で5%増加した。フライドバイがドバイからの直行便の運航を開始したことが貢献した。

米国務省の人権報告、「マレーシアでは大きな変化はなし」

【ペタリンジャヤ】 米国務省の民主主義・人権・労働局は22日、国連の世界人権宣言や国際協定で認められた人権に関して、2023年版国・地域別人権報告書を公表。マレーシアの人権状況に大きな変化はなかったとした。

報告書は、法執行当局による残虐な扱い、刑務所、留置所のひどい状況は引き続き存在し、表現の自由に対する制約も存在したと指摘。一例としてレインボーカラーのスウォッチの腕時計の押収を挙げた。マレーシア政府は、この腕時計はLGBTQ+運動を促進、常態化することで国益を損なう恐れがあるとしている。

報告書はレイプ、家庭内暴力について、強姦者への処罰で裁判所に一貫性が見られないことを指摘した。一方、多くの公立病院には、レイプや家庭内暴力の被害者が駆け込める危機対応センターがあることも取り上げた。

内外の人権団体は、政府からある程度の制約を受けながらも活動し、調査報告を発表している。しかし多くの人権団体が政府からのNGO認定取得で困難に直面しており、企業として登録している例が多くあるという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、4月23日)

リモートワークに適した都市ランキングでKLが世界22位に

【クアラルンプール】 グローバル人材採用プラットフォームのリモートが世界100都市を対象に実施したリモートワークに適した都市に関する調査で、クアラルンプール(KL)のリモートワーク地としての評価は、2022年の84位から22位に躍進した。

「ベスト・リモートワーク地」調査は、▽生活の質▽安全性▽インターネット・インフラ▽生活費▽インフレ率▽魅力▽開放性▽リモートワーカーへのインセンティブーーの8項目で100都市を評価したもの。KLは、リモートワーク向けビザやインセンティブプログラムの充実度においてトップ5を確保した。

リモートは、「KLの魅力は、安価な生活費、デジタルノマドにとって魅力的なインセンティブ、高速で信頼性の高いインターネットサービスなどを兼ね備えていることにある」と指摘した。

ランキングトップはマドリード(スペイン)で、マデイラ(ポルトガル)、トロント(カナダ)、オークランド(ニュージーランド)が続いた。アジアトップは東京の5位で、KLのほか8位の台北や18位のバンコクなど、アジアの他都市も上昇傾向にある。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、ザ・サン電子版、4月19日)

「国が誤った方向に進んでいる」が増加=イプソス世論調査

【クアラルンプール】 国際マーケティング会社の仏系イプソス・マレーシアが実施した最新の世論調査で、マレーシアが「正しい方向に進んでいる」との回答は53%となり、「誤った方向に進んでいる」(47%)を上回ったが、今年に入ってから「誤った方向に向かっている」が増加傾向にあることが分かった。

「マレーシア人は何を心配しているか?」と題するリポートによると、「正しい方向に進んでいる」は前回総選挙直後の昨年1月には74%に達していたが、その後徐々に下降を続け、ここ2カ月は続落している。一方で、「誤った方向に進んでいる」は2023年1月には26%だったが、その後徐々に上昇。ここ2カ月は続伸している。

懸念内容については、「金融と政治の汚職」が50%でトップとなり、前年同月比では1ポイント下がったが、前月から3ポイントアップした。これに「インフレ」(38%)、「失業」(32%)、「貧困・社会的不平等」(31%)、「税金」(23%)と続いた。特に税金に対する懸念は前年比で12ポイントも増加しており、2023年10月に発表された2024度予算案で政府がキャピタルゲイン課税や高額物品税(HVGT、贅沢税)などのいくつかの新税が盛り込まれたことが影響したとみられる。

イプソス・マレーシアは、「近いうちにマレーシアの方向性について悲観的なマレーシア人の方が多くなるだろう」と指摘。調査結果は政府による物価対策や政府高官の汚職事件の処理に対する懸念を背景に、国の運営方法に対する満足度が継続的に低下していることを示唆しているとしている。
(マレー・メイル、エッジ、4月18日、イプソス発表資料)