チャージシニ、プトラジャヤのコンドにEV充電施設を設置

【クアラルンプール】 電気自動車(EV)充電施設整備・運営のチャージシニは4月27日、プトラジャヤでは同社初となる住宅用EV充電施設をタマラ・レジデンスに開設したと発表した。

22キロワット(kW)を供給できる8基のサンギテック社のAC(交流)充電器を備えており、コンドミニアムのタワーAからタワーDまでの4カ所に充電器を2基ずつ設置。タワーBの充電器のみが住民専用で、その他3カ所は一般の利用も可能となっている。

チャージシニでは、充電完了後に車両を移動しない場合、5分ごとに1リンギ(1時間あたり12リンギ)の追加料金を課しているが(2基が両方とも使用されている場合)、一晩中EVを充電する場合、毎日午前12時から午前9時まではこの料金が免除される。このため、居住者が夜間にEVを充電するのに適しているという。充電料金は1キロワット時(kWh)あたり0.99リンギとなっている。
(ポールタン、4月29日、ソヤチンチャウ、4月28日、チャージシニ発表資料)

マレーシア航空委、5月からKLIAで待ち時間を測定へ

【セパン】 マレーシア航空委員会(MAVCOM)は、国内空港と航空会社のパフォーマンスを測定する空港サービス品質(QoS)フレームワークを導入すると発表した。5月から、クアラルンプール国際空港(KLIA)ターミナル1とターミナル2で、待ち時間などのサービス品質をチェックする。

MAVCOMのサリプディン・カシム会長は、空港QoSフレームワークは空港利用者の体験を向上させるためのもので、保安検査、入国審査、出国審査、乗り換え審査、税関審査などで測定を行うと述べた。また、MAVCOMのWebサイト上で航空会社の定時運航率(OTP)、フライトキャンセル、空港のサービス品質などを公開することで、透明性を確保し継続的な改善を目指すとした。乗客は情報に基づいた選択をすることができるようになり、航空会社や空港は一貫してサービス水準を向上させることができるという。

空港QoSフレームワークはKLIAでは2018年9月から、コタキナバル国際空港とランカウイ国際空港では2023年7月から導入されている。2024年第3四半期にクチン国際空港、ミリ国際空港、セナイ国際空港での導入を予定しており、他の国内空港にも2027年までに段階的に導入される予定だ。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、4月29日)

【イスラム金融の基礎知識】第543回:マレーシアの銀行、フィリピンのイスラム銀行市場に関心

第543回:マレーシアの銀行、フィリピンのイスラム銀行市場に関心

Q: メイバンクがフィリピンのイスラム銀行市場に関心を寄せているようですが?

A: フィリピンのイスラム銀行市場の整備・開放が加速しようとしている。フィリピン中央銀行が4月17日(水)に明らかにしたところによると、現在同国内でのイスラム銀行業ライセンスの取得に関心があるとして、マレーシアのメインバンクと、名前は明らかにしなかったもう1行の計2行と交渉を行っていることを明らかにした。

フィリピンのイスラム銀行市場をめぐっては、2019年に施行されたイスラム銀行法によって民間にも市場が解放、これを受けてマイクロ・ファイナンスを手掛ける地元資本の金融機関が、今年2月にカード銀行を創業、イスラム銀行業務を開始したばかりだ。

フィリピン中央銀行でイスラム金融部門を担当するアリファ・A・アラ総裁補佐によれば、多くの金融機関からライセンスに関心を持たれているが、実際に交渉を進めているのはこの2行であるとしている。条件について詳細を詰めている段階で、正式なライセンス取得のための書類はまだ提出されていないものの、おそらく年内には提出される可能性がある、との見通しを示している。

メイバンクは、マレーシア資本の銀行で傘下にメイバンク・イスラミックというイスラム銀行を抱えている。イギリスの金融雑誌「ザ・バンカー」によれば、マレーシア国内のグループ全体のイスラム金融資産は657億米ドル(2022年現在)で同国最大、世界全体でも第5位の資産規模を誇る。アセアン各国に支店網をもつが、フィリピン市場には1997年に地元銀行を買収・改名する形で参入、現在は60支店を国内に構えている。

レモロナ中銀総裁も、この件に関連して「ミンダナオ島のバンサモロ自治区は銀行口座保有率が8%たらずであるため、(信仰に根差した)多くのイスラム銀行が必要である」と強調している。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

 

【従業員の勤労意欲を高めるために】第874回:高齢化社会との向き合い方(1)高齢者をお荷物に感じる意識

第874回:高齢化社会との向き合い方(1)高齢者をお荷物に感じる意識

前回は、留学の長さは仕事のパフォーマンスに影響を与えないというお話でした。留学は時間よりも中身が大切といえます。つまり、日本は様々な国の人たちとの付き合い方を学ぶ必要があります。同時に、少子高齢化の中で、日本人同士の付き合い方にも変化が生まれています。そこで、今回から、高齢者との付き合い方について書きます。

Hövermann & Messner(2023)は、World Values Surveyに収録された、日本を含む59カ国 70,456人分のデータを用いた分析により、お金持ちになることや社会的に成功することを重視する「市場化されたメンタリティ」、分かり易い言葉に直せば「ハングリー精神」を強く持つ人ほど、高齢者を社会のお荷物と感じる度合いが大きいことを示しています。これは、お金や成功に執着する人ほど、高齢者を支えるための社会的負担の増加による分け前の低下に敏感なためです。また、高齢化の速度が速い国ほど、高齢者をお荷物と感じる度合いが高いことも示されています。そのため、儒教の影響により高齢者を敬う文化を持つことで知られる東アジア諸国で、欧米諸国よりも高齢者に対する否定的な見方が強いという逆説的な結果になっています。

彼らは別の論文で、このハングリー精神が移民に対する排斥意識とも相関することを示しています(Hövermann & Messner, 2019)。従って、日本人がしばしば新興国の人々を見下すような態度を取ってしまうのは、自分たちの分け前が少なくなってしまうかも知れないという脅威の表れかも知れませんし、一部の人たちに見られるような高齢者を馬鹿にするような意識とも根っこでつながっているのかも知れません。

Hövermann, A., & Messner, S. F. (2019). Marketization and anti-immigrant attitudes in cross-national perspective. Social Science Research, 84, 102326. https://doi.org/10.1016/j.ssresearch.2019.06.017

Hövermann, A., & Messner, S. F. (2023). Explaining when older persons are perceived as a burden: A cross-national analysis of ageism. International Journal of Comparative Sociology, 64(1), 3-21. https://doi.org/10.1177/00207152221102841

國分圭介(こくぶん・けいすけ)
京都大学経営管理大学院特定准教授、東北大学客員准教授、国際経済労働研究所理事、東京大学博士(農学)、専門社会調査士。アジアで10年以上に亘って日系企業で働く現地従業員向けの意識調査を行った経験を活かし、産業創出学の構築に向けた研究に従事している。
この記事のお問い合わせは、kokubun.keisuke.6x★kyoto-u.jp(★を@に変更ください)

エアアジアの第1四半期の搭乗率は90%、乗客数は1540万人

【クアラルンプール】 キャピタルAは4月29日、航空部門エアアジアの2024年第1四半期のロードファクター(座席利用率)が前年同期比1ポイント改善し、過去最高の90%となり、乗客数も同17%増の1,540万人となったと明らかにした。

キャピタルAは、スクールホリデーと旧正月シーズンが乗客数増加の要因だとし、2023年12月に始まった中国とインドの観光客対象ビザ免除の影響で、中国・インド路線のロードファクターはともに94%と、新型コロナ感染拡大前よりも高くなったとした。国別に見ると、エアアジア・フィリピンとエアアジア・タイのロードファクターは共に93%、エアアジア・マレーシアとエアアジア・インドネシアはそれぞれ89%、83%だった。また、エアアジア全体では3月末時点で167機の機材を配備しているとした。

スーパーアプリ「エアアジア・ムーブ」(旧称・エアアジア・スーパーアプリ)は、2024年第1四半期に月間アクティブユーザー数(MAU)が前年同期比19%増加し、1,500万人を突破。航空貨物の輸送量は、前年同期比79%増の6万3,945トンに達した。航空機保守、修理、オーバーホール(MRO)サービスでは、同82%増の基本整備点検数を実施し、機内サービスのサンタンは同13%増の510万個の販売を記録している。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、4月29日、キャピタルA発表資料)

KFCの108店舗が営業停止、ボイコットの影響で

【クアラルンプール】 外食チェーン「KFC」を運営しているQSRブランズ(M)ホールディングスは、親パレスチナ・イスラム主義者によって半年あまり続いているボイコット運動の影響で、4月27日までに108店の営業を停止している。華字紙「南洋商報」が報じた。

KFCはこれまで、マレーシア国内で600店舗以上を展開していた。ボイコット運動は半年経っても衰えないどころか激化する兆しを見せており、中でもイスラム原理主義政党、汎マレーシア・イスラム党(PAS)が政権を握るクランタン州では大打撃を受け、約8割に当たる21店舗が営業を停止している。

店舗の営業停止は全州に及んでおり、多い順から▽ジョホール州(15店舗)▽ケダ州(11店舗)▽セランゴール州(同)▽トレンガヌ州(10店舗)▽パハン州(同)▽ペラ州(9店舗)▽ネグリ・センビラン州(6店舗)▽ペナン州(5店舗)▽クアラルンプール(3店舗)▽ペルリス州(2店舗)▽マラッカ州(同)▽サラワク州(同)▽サバ州(1店舗)――。セランゴール州では営業を停止した11店舗のうち10店舗はイスラム色が強いシャアラム地区だった。

ボイコットの発端はKFCがイスラエル支援を続ける米国発祥であることから、マレーシアのフランチャイズも親イスラエルとみなされたためだが、QSRは自社が純然たるマレーシアの会社であり、米国資本とは無関係だと主張している。QSRの筆頭株主はジョホール州の投資会社、ジョホール・コーポレーション(Jコープ)。
(エッジ、4月29日、南洋商報、4月27日)

YTL REIT、ニセコで1億9900万リンギのホテル開発へ

【ペタリンジャヤ】 ホテルを主な資産とする不動産投資信託(REIT)のYTLホスピタリティーREIT(YTL REIT)は、北海道ニセコ町に推定総開発費1億9,900万リンギのホテルを開発する計画を明らかにした。

YTL REITが4月29日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、マリオットのミレニアル世代向け「モクシー」ブランドのホテルを開発する。ホテル名は「モクシー・ニセコ」で、5階建てで地下2階も有し、客室数は310室。総床面積は約1万354平方メートル。開発計画完了後、モクシー・ニセコは親会社のYTLコープに変動賃料で貸し出す。

YTL REITはニセコにヒルトンニセコビレッジ、ザ・グリーンリーフ・ニセコビレッジの2軒のホテルを所有しており、モクシー・ニセコが3軒目となる。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、4月29日)