【クアラルンプール】 ロシアによるウクライナ侵略が世界のサプライチェーンを混乱させており、エコノミストらは最終的にはマレーシアにも物価上昇の影響をもたらしていると指摘している。
ロシアとウクライナは原油、天然ガス、小麦、肥料の主要な生産国であり、戦争による石油などのエネルギーや小麦、トウモロコシなどの品不足から価格が上昇している。マレーシアとロシア・ウクライナの貿易規模は小さく、昨年の貿易総額のわずか1%に過ぎないが、戦争により助長された世界のサプライチェーンの混乱が影響を及ぼしているという。
Amバンクのチーフエコノミスト、アンソニー・ダス氏は、原材料価格、貨物充電器、人件費、輸送費の上昇がマレーシアにおいても営業コストの圧力となっていると指摘。コスト上昇分がエンドユーザーに転嫁されるのも時間の問題だとし、今年通年のヘッドラインインフレ率について2.8ー3.0%を予想しているものの生活費はそれより速いペースで上昇すると予想されるとしている。
サンウェイ大学のイア・キムレン教授は、ウクライナ戦争、ロシアに対する経済制裁、中国における新型コロナウイルス「Covid-19」によるロックダウン、世界規模のサプライチェーンのパンデミック関連の混乱などが合わさって、米国や欧州をはじめ世界的にインフレを引き起こしていると指摘。マレーシアのウクライナとの貿易額が少ないことからみてマレーシアへの影響は主に世界的な供給不足とそれに伴う世界市場における価格上昇に起因すると分析している。
バンク・イスラムのチーフエコノミスト、モハマド・アフザニザム氏は、ウクライナ戦争により準備通貨として米ドルを買われる状況が生じていると指摘。対米ドル・リンギ安が一般の商品価格の上昇を加速させている可能性があるとしている。
こうした物価上昇の影響を緩和するために、イア教授とアフザニザム氏は、低所得者層など生活に困窮している層にターゲットを絞った補助金プログラムを検討すべきだと指摘。供給面では労働力不足や新規参入障壁などの問題を取り除くことにより、輸入促進、在庫管理、自給体制の強化などを通じて供給不足を速やかに是正することができるとしている。
(ザ・スター、4月14日)



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