【クアラルンプール】 シンガポールの複合企業、エンバイロ・ハブ・ホールディングスは、40%子会社パステル・ケアを通じて、小売薬局「Rファーマシー」1号店をクアラルンプールのブキジャリルにオープンした。
ブキジャリル店での月間売上高は30万ー40万リンギを想定している。また、1店舗あたり50ー60万リンギ、総額1,250万リンギを投じて年末までに国内に25店舗を開設する計画だ。「Rファーマシー」はミレニアル世代をターゲットとした小売薬局ブランドで、信頼性の高い健康補助食品や医薬品を中心に取り扱う。各店舗には薬剤師が常駐する。電子処方箋、アプリによる薬の服用リマインダー、ランク別会員制なども導入しており、直営での展開を目指す。
Rファーマシーのエイドリアン・トウ最高経営責任者(CEO)は、ほとんどの薬局は価格にしか着目していないが、Rファーマシーでは顧客とのコミュニケーションに注力すると言明。パンデミック時に多くの人がオンラインで自分に合わない、あるいは有害なサプリメントを購入していたため、認定薬剤師に相談できる場が必要だと述べた。また、マレーシアでは薬局ビジネスにおける大手企業のシェアは4ー5%程度に過ぎず、今後有望な市場だと強調した。
エンバイロ・ハブは、電子廃棄物や金属のリサイクル・精製、杭打ち工事、建設、機械のレンタル・サービス、不動産投資・管理、プラスチックから燃料への精製など、多様な事業に携わるシンガポール証券取引所上場企業。昨年にはヘルスケア事業への多角化のため、マレーシア国内企業のパステル・グローブを買収し、医療用ゴム手袋製造へ進出している。
(ザ・サン、4月18日、ビジネス・タイムズ、4月16日)