【クアラルンプール】 マレーシア中央銀行バンク・ネガラ(BNM)とインドネシア中央銀行バンク・インドネシア(BI)は8日、商業ベースでのQRコードを利用した相互決済を開始したと発表した。

両国は昨年、相互決済の枠組みを構築し、試験運用を行ってきた。本格運用の開始で参加する金融機関の増加が見込まれる。

利用するのはインドネシアの標準QRコードとマレーシアのドゥイットナウQRコードで、インドネシア、マレーシアの消費者は実店舗、オンライン店舗のどちらでも、相手国のQRコードを利用した支払いが可能だ。

BNMのノル・シャムシア総裁は共同声明で「東南アジア諸国連合(ASEAN)の連結性が増した。国境を越えた支払い、代金受領が簡単、効率的になり、利用者に便益がもたらされる。域内では相互決済網が拡大しており、成長センターとしての域内の一層の発展につながる」とした。

BIのペリー・ワルジヨ総裁は「相手国との取引における現地通貨の利用増加を促進するもので、マクロ経済の安定に貢献する」と期待を表明した。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月9日)