情報経営イノベーション大学、マラヤウェールズ国際大学と提携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 情報経営イノベーション専門職大学(所在地・東京都墨田区、iU)は18日、マラヤ・ウェールズ国際大学(所在地・クアラルンプール、IUMW)と包括的提携に合意したと発表した。

iUが掲げる「世界大学構想」の一環として締結したもので、具体的に両校は、▽教員および研究者の交流▽交換留学、単位互換▽国際共同研究、学習・教育、エンゲージメント▽各種IT技術に関する技術支援▽その他相互に合意した教育・研究プログラムーーを実施する。

IUMWはマラヤ大学 (UM)とウェールズ・トリニティ・セント・デイビッド大学 (UWTSD)の共同設立大学として2012年に設立。学生は両大学から学位を取得できるデュアルプログラムを採用している。
iUはこれまで、マレーシアではラッフルズ大学イスカンダル校と提携しており、他には米国のカリフォルニア大学サン・ディエゴ校 (UCSD)とイリノイ大学シカゴ校、英国のシェーフィールド大学とニコラ・テスラ大学院大学、シンガポール国立大学、アフリカのアクレ連邦技術大学と提携している。

iUは今後も、それぞれの大学の学生および教員の交流を通じ、国際的共同講義の開発・開催、各種ICT技術に関する国際共同実験・実装、国際的共同研究などを、各大学とまたこの活動を支援する内外著名企業各社とともに展開していく方針だ。

ハラル産業育成で9カ国と協力、上院で副大臣が現状説明

【クアラルンプール】 リム・バンホン副通産相は16日、上院における質疑でハラル(イスラムにおいて合法なもの)産業の国際展開について、9カ国と協力し活動していると説明した。

9カ国とは、日本、ベトナム、カンボジア、インドネシア、タイ、サウジアラビア、ロシア、韓国、台湾で、ハラル産業全体の発展を図るという。

ハラル産業の世界市場は30年には5兆米ドルに達すると期待されており、国内機関ではハラル開発公社が品質・安全基準を定めている。

リム副大臣によれば、協力は情報共有、貿易の促進、国際基準の策定につながり、マレーシアのハラル産業にとり市場が拡大する。この結果、ハラル産業への外国からの投資が促され、雇用創出も期待できるという。

協力には原材料入手も含まれ、より低い価格での材料調達が可能になる。ハラル品・サービスもさらに多様化し、ハラル市場の拡大につながるという。
(ザ・サン、8月17日、ベルナマ通信、エッジ、8月16日)

日・米・独3カ国からペナンへの投資は計12件=州首相

【クアラルンプール】 ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、日・米・独3カ国の最初の8社の投資が契機となり、同州が製造業や対外貿易の拠点となったとし、3カ国から合計12件の外国直接投資(FDI)がこれまでに承認されたと述べた。

チョウ州首相は、マレーシア・ドイツ商工会議所(MGCC)がマレーシア・米国商工会議所(AMCHAM)、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)と共に開催したペナン州進出50年記念祝賀会の講演で、2021年には製造業投資が過去最高の762億リンギとなり、ペナンは国内最多額の製造業FDIを誘致した州となったと強調した。

JACTIMの児島大司会頭は、「アジアのシリコンバレー」と呼ばれるペナンは、国内だけでなく世界でも最も重要な電気・電子(E&E)産業の製造拠点の1つであるとし、ペナンにはJACTIM会員企業26社が進出していると言明。1982年以来、マハティール・モハマド元首相提唱の「ルックイースト政策(東方政策)」により、2万6,000人のマレーシア人が日本に留学や研修を受け、日本の価値観、労働倫理、ハイテク、環境ソリューションなどを学んだとし、JACTIMは、今後5年、10年、50年にわたりマレーシアに貢献することを目指していると述べた

AMCHAMのシオバン・ダス最高責任者は、米国はE&E分野だけでなく、医療機器、自動車、航空宇宙など、初期の投資家が築いた基盤の上にさらに多くの産業が投資をし、80社以上がペナンに投資するようになったとし、全産業が地元の中小企業によって支えられていると述べた。

MGCCのダニエル・ベルンベック最高責任者は、業界、商工会議所、州政府の協力により、業界主導の技術職業訓練を継続することができるとし、技術職業訓練は、投資先としての競争力を維持するための技術革新に不可欠であると言明。外国人投資家や従業員に10年間の雇用パスを提供している隣国、タイを引き合いに出し、マレーシアが東南アジア地域での競争に負けないよう努力すべきと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月16日)

ジェトロ、日本とマレーシア両国企業の新分野協業を促進へ

【クアラルンプール】 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、日本、マレーシア両国企業の新分野での協業を促進する方針だ。

佐々木伸彦理事長は「ベルナマ通信」の取材に対し、今年40周年を迎える「ルックイースト政策(東方政策)」により両国企業に強い関係が築かれたとし、ジェトロでは貿易・投資関係の強化を目指し、特にスマート製造、カーボンニュートラル、日本食品のハラル(イスラムの戒律に則った)対応などの推進を考えていると述べた。

スマート製造では、今年度、日本の大手企業やベンチャーキャピタルとマレーシア企業間のマッチング支援を強化し、双方向のビジネス形成の基盤を醸成。日本企業、スタートアップ、デジタル企業間の国際的なオープンイノベーション創出のためビジネスプラットフォーム「ジャパン・イノベーション・ブリッジ(J-Bridge)」を通じて、グリーン分野でのビジネスマッチングも支援する。

カーボンニュートラルでは、ジェトロはマレーシアの主要企業をまとめた報告書を提供し、ウェビナーを開催する。脱炭素化の推進は日本にとって重要な投資活動で、「環境・社会・企業統治(ESG)」問題もサプライチェーンに大きな影響を与え始めており、ESGが投資や融資、取引の条件となっており、ESG課題を尊重する姿勢が国際競争力の源泉になっているという

日本食品のハラル対応では、クアラルンプールでハラル認証を受けた、あるいはムスリムフレンドリーな(イスラム教徒への配慮のある)日本食サンプルを常設展示し、マレーシアのバイヤーに商品紹介やサンプル提供を行い、オンライン商談も行う。常設展示品の一部は、9月に開催される「マレーシア国際ハラル・ショーケース(MIHAS)」に出展する予定だ。

佐々木理事長は、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大を契機に、貿易の枠組みや協定が新たに生まれ、貿易や投資が拡大する可能性が高いとコメント。今年第1四半期の日本ー東南アジア諸国連合(ASEAN)間の貿易総額は約630億米ドルで、9年半ぶりの高水準となったとし、マレーシアとの貿易も拡大しており、今年第1四半期には100億米ドルを超え、2019年第1四半期と比べ30%増加したと述べた。マレーシアへの直接投資も2021年には21億米ドルで、2015年以来最高となっているという。

一方で、米中摩擦やロシアのウクライナ侵攻により経済的安全保障が重要な課題だと指摘。地政学的な観点から、不測の事態に備えた、回復力の高いサプライチェーンの構築が重要になってきており、ジェトロは、日本とASEANのサプライチェーンを強化するため、海外生産拠点の多様化に向けた設備導入や実証実験などの支援も行っていると述べた。
(ベルナマ通信、8月14日)

アジアインベストメントファンド、グラフジェットと販売提携

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アジアインベストメントファンド(本社・東京都中央区)は15日、出資先の豊田トライク(本社・東京都中央区)の海外進出加速を目指し、1日付けでマレーシアのスタートアップ企業グラフジェット・テクノロジーズとの間で商品独占販売に関する覚書(MoU)を締結したと発表した。

豊田トライクは電動アシスト三輪自転車などのEV(電気自動車)開発製造会社。豊田トライクが日本国内でグラフジェット商品を販売することで年間3,000万米ドル(40億円)の売上効果が期待できるという。

グラフジェットは、グラファイトおよび炭素原子がシート状に並んだ二次元物質「グラフェン」に関して革新的な生産方法を独自で研究開発しており、パームヤシ殻からグラフェンを作る技術の開発に成功し、特許を取得している。グラフェンは軽量かつ薄い材質にもかかわらず鋼鉄の数百倍の強度を持つため、アイパッドなどのスマートデバイスに使用されている透明なタッチパネル、太陽電池などへの応用が期待されており、半導体の性質も持つことから超高速トランジスタへの応用も期待されている。

岩田経済産業大臣政務官、9ー11日にマレーシアを訪問

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 岩田経済産業大臣政務官は、9ー11日にかけて、マレーシアを訪問。「東方政策40周年記念ビジネスセミナー」へ出席するとともに、アズミン・アリ通産相(兼上級相)などと会談等を行った。

11日に開催された「東方政策40周年記念ビジネスセミナー」では、日本政府を代表して岩田政務官が挨拶をし、東方政策に基づく両国の協力の歴史を振り返るとともに、将来へ向けて、「アジア未来投資イニシアティブ(AJIF)」や「アジア・ゼロエミッション共同体構想」に触れながら、東方政策の新たな発展を目指していくと述べた。

アズミン・アリ通産相との会談で両者は、二国間の経済関係の深化に向けて、AJIFに基づくサプライチェーン多元化やアジア・デジタル・トランスフォーメーション(ADX)、航空機産業協力などの進捗について確認するとともに、インド太平洋経済枠組み(IPEF)、包括的及び先進的な環太平洋経済連携協定(CPTPP)など通商分野についても意見交換を行った。

ムスタパ・モハメド首相府相(経済担当)との会談で、岩田政務官は、マレーシアの2050年カーボン・ニュートラル実現に向けて、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」に基づいて、日本政府によるマレーシアの脱炭素化に向けた支援について説明した。アジアの現実的な移行を支援する「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を通じた両国企業の協業を促進し、特に、水素・アンモニアの活用や省エネ技術での協力を強化していくと表明。また、二国間クレジット制度の検討加速についても依頼した。

国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)のムハマド・タウフィク最高経営責任者(CEO)との会談では、AETIに基づくマレーシア政府とのロードマップ策定においてペトロナス社が全面的に支援していることに岩田政務官は謝意を示し、水素・アンモニア・CCUS・カーボンリサイクルなど低炭素技術の活用、特に、アンモニアの石炭火力発電所への混焼など実証を加速していきたいと述べた。またマレーシアからの40年にわたるLNG安定的供給にも謝意を示し、今後のLNGの継続的な安定供給についても協力を要請した。

また岩田政務官は、1965年にマレーシアに進出したパナソニックが主催する東方政策40周年記念式典に出席。現地工場を視察し、2019年に第2工場を建設しハイブリッド車等を生産するトヨタの現地工場の視察を行ったほか、マレーシア日本人商工会議所との意見交換、マレーシアで活躍するスタートアップ企業との意見交換等を行った

ホンダ(M)、「CR-V」に人気の新色2色を投入

【ペタリンジャヤ=マレーシアBIZナビ】 ホンダ・マレーシアは11日、コンパクトスポーツ多目的車(SUV)「CR-V」に新色2色を投入したと明らかにした。

これまでの「パッション・レッド・パール」と「モダン・スチール・メタリック」を刷新し「イグナイト・レッド・メタリック」と「メテオロイド・グレー・メタリック」に変更した。

吉村宏信 社長兼最高経営責任者(CEO)によると、新たに投入した2色は、これまで「シティ」や「シティ・ハッチバック」、「シビック」などで販売していたが、市場からの反応が良かったため、「CR-V」でも投入することを決めた。

2017年の発売開始以来の「CR-V」の累計販売台数は、6万3,000台以上となっている。2020年11月に発売したフェイスリフト版の販売台数も2万7,000台と好調で、「CR-V」は2022年1ー7月の同社の総販売台数の12%を占めた。ホンダは、人気の新色を投入したことで、「CR-V」の外観の魅力が増し、販売台数増加に貢献すると期待している。

マレーシアと日本、ESG分野での協力強化へ=首相

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は11日、ルックイースト(東方)政策の下、日本との間で環境・社会・企業統治(ESG)枠組みに関する新たな協力関係を模索したいと考えていると述べた

イスマイル首相は「東方政策40周年記念ビジネスセミナー」の基調講演で、「世界経済フォーラムのグローバル・リスク・レポート2022」によると、気候変動、高齢化による社会的影響、パンデミック後の格差の広がりなどの問題が今後10年間にほとんどの国で問題となると予想されるとし、日本との間で、災害危機、高齢化社会、デジタル経済、科学技術、イノベーション、グリーン成長などといったESG関連分野での新たな協力関係を築きたいと述べた。

イスマイル首相はまた、人工知能、ロボット工学、自律システム、モノのインターネット(IoT)など、日本が高い専門性を持つ新分野での協力強化を期待するとし、マレーシアは、世界のハラル(イスラムの戒律に則った)産業のパイオニアとして、日本のハラル産業の発展を支援することができると述べた。

マレーシア貿易開発公社(MATRADE)のモハマド・ムスタファ最高責任者は、同セミナーのパネルディスカッションで、食品分野を中心とした日本企業がハラルに関心を示しているとし、今年9月に開催予定の「マレーシア国際ハラルショーケース2022」には日本企業17社の出展が決定していると言明。パンデミック前の2019年には日本からの参加は出展8社、バイヤー10社にとどまっていたが、2021年は出展12社、バイヤー21社になるなど、増加が続いているとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、8月12日、エッジ、ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、8月11日)

MISCと日本企業出資の合弁、LNG船の傭船契約を締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 海運のMISCの完全子会社、ポルトベーネレ・アンド・レーリチ(ラブアン)と日本郵船(本社・東京都千代田区)、川崎汽船(本社・東京都千代田区)、中国液化天然気運輸が共同出資する合弁会社が、カタール国営エネルギー会社であるカタール・エナジーとの間で液化天然ガス(LNG)運搬船7隻の長期定期傭船契約を8月9日に締結。同時に韓国の現代重工業と新造船の造船契約を締結した。

日本郵船と川崎汽船が発表した声明によると、カタール・エナジーは、世界最大級のLNG生産者で、新造船7隻は世界各国へ向けたLNG輸送に使用する予定だ。

同船は、最新のX DF2.1 iCERエンジン(燃費効率に優れたガス焚き低速ディーゼル機関)ならびに空気潤滑システムを採用し、温室効果ガス(GHG)の削減に寄与するとともに、幅広い船速域における低燃費運航により環境負荷の低減を実現することが可能だという。全長は299メートル。2025年から2026年にかけて順次竣工する予定だ。

マレーシアへの日本酒輸出額、上期は78.6%増の3.1億円に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本酒業界最大の団体である日本酒造組合中央会は8日、2022年度上半期(1ー6月)の日本酒輸出総額を発表。数量ベースではマレーシアは11位で、前年同期比56.3%増の280キロリットル。金額ベースでマレーシアは10位で、同78.6%増の3億1,300万円となった。

 全体の輸出額は、前年同期比33.7%増の約233億円となり、2019年の通年輸出総額(234億円)とほぼ同額となった。数量では同19.8%増となった。
金額ベースでの上位3カ国・地域は、▽米国(61億5,100万円、63.3%増)▽中国(59億1,600万円、28.2%増)▽香港(38億4,300万円、3.7%減)ーーだった。一方で数量ベースでは▽米国(5,001キロリットル、34.7%増)▽中国(3,254キロリットル、9.8%減)▽韓国(1,947キロリットル、65.3%増)ーーだった。


日本酒造組合中央会では、▽日本より早く営業再開した海外のレストランで和食人気とともに日本酒への注目が集まっていること▽ネット通販などの販売チャネルの広がり▽各国のレストランやバーなどで日本酒専門知識を持った人材育成と品質管理が進み、日本酒ファンが増加していることーーが輸出増加の要因となったと分析。また、マレーシアや米国、中国、香港、シンガポール、カナダ、オーストラリア、英国では、1リットルあたりの輸出単価が1,000円超と、量より金額の伸びが大きくなったことや、高価格帯の日本酒の需要が高まったとした。またマレーシアでは、タイ、ベトナムなどとともに、日本食・日本酒への高い関心が続いているという。