BYDとサイムダービー 、EV普及に5億リンギを投資

【クアラルンプール】 中国・比亜迪汽車(BYD)と、同社の電気自動車(EV)販売独占契約を締結しているサイム・ダービーの自動車販売・組立部門、サイム・ダービー・モーターズ(SDM)は、向こう2年間で5億リンギを投じる計画だ。

両社が8日に共同で発表した声明によると、5億リンギはショールームの開設や充電施設の設置に割り当てる。1カ所目のショールームは、近くクアラルンプール(KL)の「TREC KL」にオープンする。その後、来年上半期までにセランゴール州のアラ・ダマンサラやペナン、ジョホールなどにオープンする。来年末までに国内のショールーム数を20カ所とし、2024年にはさらに40カ所に増やすことを計画している。

また両社は同日、「アット3」を発表した。BYDが独自開発したEV専用のプラットフォーム「eプラットフォーム3.0」を採用したスポーツ多目的車(SUV)。バリエーションは、バッテリー容量49.92キロワット時(kWh)で航続距離410キロメートル(km)の「SR」、バッテリー容量60.48kWhで航続距離480kmの「ER」の2つで、価格は「SR」が14万9,800リンギ、「ER」が16万7,800リンギから。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、ザ・スター、12月9日、ポールタン、12月8日)

EV導入目標を発表、2025年までに公共充電器1万基設置へ

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル通産相は8日、通産省の電気自動車(EV)導入目標について明らかにした。公共EV充電設備について2025年までに1万基を設置する。またEVおよびハイブリッド車が市場総需要量(TIV)に占める割合を2030年までに15%、2040年までに38%にする。

ザフルル通産相によると、これらの目標を達成するために、通産省を中心に関係省庁で構成される国家EVタスクフォース(NEVT)が、EV開発促進や国内EV産業の発展に向けた戦略を実行する。EV現地組立のための投資誘致やアフターサービス促進などについて、業界関係者との話し合いを続けていくという。

前政権が発表した2023年度予算案では、EVを対象とした売上・サービス税(SST)減免措置について、輸入完成車(CBU)に対しては2024年12月末まで、現地組立車(CKD)に対しては2025年12月末まで適用するとされた。新政権での予算案の国会再提出は来年1月になる見込みだが、アンワル・イブラヒム首相は詳細について改善予定ではあるものの、特定の項目を撤回することはないと発言している。
(ポールタン、12月8日)

エクスチェンジTRX、2023年第4四半期にオープン

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」の開発に携わる豪州レンドリースは8日、TRX中心部の17エーカーの複合施設「エクスチェンジTRX」を2023年第4四半期にオープンすると発表した。

「エクスチェンジTRX」は4階建てで、小売店舗やホテル、オフィスにより構成される。屋上には在来植物150種を15万本以上植えた10エーカーの公園「TRXシティパーク」も設置する。小売向けの賃貸面積は130万平方フィートで、400店舗以上が入居予定。ダイニングエリアを5カ所用意し、アンカーテナントとして西武百貨店、シネコンのゴールデン・スクリーン・シネマ(GSC)、香港のデーリー・ファーム・グループによる高級スーパーなどが入居する。西武百貨店は4フロア25万平方フィートに、日本の「デパ地下」コンセプトを導入したフードホールなどを構える予定だ。また高級ファッションのLVMHグループがルイ・ヴィトン、ディオール、ティファニーなど17ブランド、ケリング・グループがグッチ、サンローランなどの6ブランドをオープンする。シャネルや高級眼鏡のジェントル・モンスター、マレーシア1号店となるモロッコのバシャコーヒー、シンガポールの人気カフェバーであるティプシー、スポーツ用品のプーマ、ナイキ、アンダーアーマー、靴のスケッチャーズなども入居する。

レンドリース・マレーシアのリテール部門責任者兼エクスチェンジTRXプロジェクト・ディレクターのミッチ・ウィルソン氏は、マレーシアでの43年の経験や国際的な施設開発の知識に基づき体験型リテール施設を建設するとし、開業約1年前での入居率は市場平均を大きく上回っていると強調。多様な店舗に加え、レジャーやエンターテイメント施設が付属することで他ショッピングモールと差別化でき、来店客の滞在時間を伸ばしリピートも促進できると述べた。
(ザ・スター、12月9日、エッジ、ベルナマ通信、12月8日)

ローク運輸相がLRT視察、「ピーク時運行頻度を3分間隔に」

【クアラルンプール】  アンワル・イブラヒム新政権の誕生で約3年ぶりに閣僚復帰したアンソニー・ローク運輸相が8日、首都圏軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線を視察。現在5分間隔で行っているピーク時の運行頻度を3分間隔に改善すると言明した。

ローク運輸相は、ピーク時に運行している列車は56編成のうち38編成のみで、18編成が保守などの理由で稼働していないと指摘。3分間隔の運行を可能にするには48編成が必要なため、鉄道インフラの管理会社、プラサラナ・マレーシアにメンテナンス時間のスピードアップを命じたことを明らかにした。

プラサラナは新たに19編成を購入しており、来年8月から段階的に運用を開始する予定。これにより運行頻度の問題は2023年第3四半期には解消できると見込んでいる。

ケラナジャヤ線は11月に深刻なシステムトラブルに見舞われ数日にわたって運休を余儀なくされたが、事故原因調査報告は2週間以内に取り纏めて公表されるという。

ローク運輸相はまた、各種鉄道駅に設置されているエスカレーター706基のうち46基が稼働しておらす、モノレール駅でもエレベーター16基が稼働していないと指摘。照明も664カ所で故障したままとなっていると指摘した。
(ザ・サン、ポールタン、12月8日)

新型コロナの感染者数は1616人、6日連続で1千人台を維持

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、8日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,616人となり、累計感染者数は500万6,855人となった。
新たに2,145人が回復し、累計治癒者は494万8,640人。死者数は4人で、累計は3万6,742人となった。アクティブ感染者は、前日から533人減の2万1,473人。うち93.5%が自宅、6.2%が医療機関、0.4%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は72.7%、ICU病床使用率は65.1%、人工呼吸器使用率は36.9%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万7,681人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万9,873人で、接種率は49.8%、2回目が60万2,062人となり、1.8%だった。

6千億リンギの公金横領疑惑、ムヒディン元首相らを聴取へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は、国民同盟(PN)率いる前政権時代の6,000億リンギの公金横領疑惑に関連して、当時のムヒディン・ヤシン首相、テンク・ザフルル財務相、カイリー・ジャマルディン保健相の3人を呼んで事情聴取を行う模様だ。情報筋の話として英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」などが報じた。

アンワル・イブラヒム首相率いる与党連合・希望同盟(PH)は、総選挙で勝利した際には前政権の公金横領に関する疑惑を追求する考えを示していた。国民信任党(Amanah)のサニー・ハムザン議員は横領が2020年3月から2021年8月にかけてのムヒディン内閣時代に行われたと主張して警察に告発。MACCから要請があれば収集している証拠を提出する用意があると述べていた。

一方、ムヒディン氏は横領の疑惑を否定した上で、問題となっている6,000億リンギの数字の出所がおそらく総額5,300億リンギの8件の経済刺激策だろうが、直接の管轄権のない自分が私的に流用することは不可能だと主張。仮に自身の銀行口座に入金されれば、会計監査で指摘されたはずだと述べた。

マレーシア人の7割「毎月の貯蓄額は500リンギ以下」=調査

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 金融比較サービスのリンギプラスが実施した2022年度版の「マレーシア人の金融リテラシー調査」によると、70%が毎月の貯蓄額が「500リンギ以下」であると答えた。

「1,500リンギ以上」との回答は5%で、2020年の調査時の20%、2021年の15%から回答率は大幅に低下した。また「貯金だけで3カ月は生活できる」との回答率も63%となり、前年の51%から低下。55%のマレーシア人が「月収と同額の支出をしている」と答え、前年(44%)よりも家計が悪化していることがわかった。
貯蓄額の減少と物価上昇に伴う影響により、55%が「クレジットカードの請求額を完全に返済できていない」と答えたものの、前年(70%)からは回答率が低下。その一方で、政府が従業員積立基金(EPF)の引き出しを承認した場合、21歳以上回答者の66%が「引き出しを申請する」と回答。投資については、52%が「始めていない」と答え、金融リテラシーに関して課題を抱えていることが明らかになった。

リンギプラスは、今回の調査で、マレーシア人が経済的に課題を抱えていることが明らかになったとし、これは国民だけではなく、政府や業界関係者にとり厳しい現実だと指摘。長期的な解決策が必要だとした。
同調査は18歳以上の3,144人を対象に実施した。

通信デジタル省、ソーシャルメディア規制に向け法律見直しへ

【プトラジャヤ】 ファーミ・ファジル通信デジタル相は、ソーシャルメディアの法律順守に向け、現行法の見直しを開始したと明らかにした。

ファーミ大臣によると、動画投稿サイトのティックトックでは、11月12ー26日までの第15回総選挙(GE15)期間中に、2,113本の挑発的・過激な動画が自動削除された。このうち、857本は投票日前の11月12ー18日、130本は投票日当日の19日、1,126本は選挙後の11月20ー26日に削除された。自動削除はティックトックの人工知能(AI)システムが行うもの。また、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が1月1日ー12月5日に合計202件の苦情をティックトックに提出したが、そのうち95件はコミュニティガイドライン違反、28件は国内法違反で削除されたものの、79件は何の措置も受けなかったという。

ファーミ大臣は、ソーシャルメディア運営者が投稿コンテンツに対してより責任を持つことを望むとし、5日開催されたティックトック担当者との会議で誤報や過激な内容の流通について協議したと言明。フェイスブックやインスタグラム、ワッツアップ、テレグラムなど他ソーシャルメディアに対しても働きかけているとし、政党によるソーシャルメディアでの世論誘導を規制する法律も検討していると述べた。12月1日に設立したフェイクニュース対策特別チームでは、公序良俗、経済、社会文化、宗教、治安に悪影響を及ぼすフェイクニュースを監視するとした。

ファーミ大臣はまた、省名称について、通信・マルチメディア省を通信デジタル省に改称したと発表。これまで通信・マルチメディア省傘下にあった芸術・文化関連機関は別の省の下に置かれることになるとし、後日、新しく管轄する省からの発表が行われると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、12月8日、マレーメイル、ボルネオポスト、ベルナマ通信、12月7日)

マハティール元首相、東方政策の重要性を再強調

【クアラルンプール】 マハティール・モハマド元首相は、1982年に自身が導入した東方政策(ルックイースト政策=LEP)が現在もマレーシアにとり重要だと改めて述べた。

7日に開催された「東方政策40周年書籍出版&マレーシア・日本フォーラム」でマハティール氏は、LEPがマレーシアと日本の両国関係の基礎となり、日本はインフラ構築支援や技術知識の伝達の他、1997年の金融危機やコロナ禍での支援などでマレーシアの経済発展を支えてくれたと言明。2018年の首相就任時には、故・安倍晋三首相(当時)と協力し、LEP2.0として二国間協力を活性化させたと述べた。日本人の労働倫理、規律、誇り、失敗を恥とする感覚はマレーシア人にも取り入れてほしい価値観であり、マレーシア人が同じ姿勢や倫理観、労働文化を持つようになれば、日本人のように成功すると信じているとした。欧州の旧植民地諸国では、西洋文化を優れたものとして扱う傾向があり、マレーシアでも植民地時代の文化を払拭するのは困難だったが、LEPはこれまで一定の成功が得られたとして、今後も継続して西洋文化とのバランスを取る役割を果たしてほしいと述べた。

またマハティール氏は、経済・軍事大国としての中国の急速な台頭や米中関係の悪化がマレーシアの外交政策や国際関係に影響を与えていることにも触れ、中国につくか日本につくかでASEAN(東南アジア諸国連合)地域内で意見が割れ、分裂の危機も生じているが、マレーシアと日本は、長年の良好な関係を見失わないことが重要だと主張。個人的にも両国間の人的交流が永続的な絆として花開き、両国を結ぶ役割を果たし続けることを願っていると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月8日)

新型コロナの感染者数は1682人、病床使用率は76.2%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、7日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,682人となり、累計感染者数は500万5,239人となった。
新たに1,428人が回復し、累計治癒者は494万6,495人。死者数は6人で、累計は3万6,738人となった。アクティブ感染者は、前日から248人増の2万2,006人。うち93.2%が自宅、6.4%が医療機関、0.4%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は76.2%、ICU病床使用率は65.3%、人工呼吸器使用率は38.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万7,496人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万9,033人で、接種率は49.8%、2回目が59万9,023人となり、1.8%だった。