【クアラルンプール】 マレーシアでは若手社員の72%がより良い仕事を求めて海外転職することを検討している。
中小企業向け人材サービス会社エンプロイメント・ヒーロー社が、今年8ー9月に▽マレーシア▽シンガポール▽オーストラリア▽ニュージーランド▽英国ーーの各国で従業員の移動・残留に関する調査を実施、この度調査結果を発表した。マレーシアでは1,004人から有効回答を得た。
「今後1年以内に新しい仕事を探すことを計画している」と回答したのはマレーシアで61%となり、調査対象国の中で最も高い割合となった(シンガポール59%、オーストラリア48%、ニュージーランド50%、英国55%)。マレーシア人が退職したい理由としては「キャリア開発ができない」(36%)が最も多く、次いで「評価・承認が得られない」(27%)、「トレーニングの機会がない」(26%)が続いた。その他「昇給がない」「経営難」「過労」「柔軟性の欠如」などが挙がった。
ベン・トンプソン共同創立者兼最高経営責任者は、パンデミックの影響によるキャリアの方向性の変更や国境再開後の海外移住を計画する人が増加していると言明。マレーシア人の24%が自分の仕事を「大好き」、45%が「好き」と答える一方で、そのほとんどが退職を計画しているのは問題であり、雇用主は退職希望者を引き止めるために自社の経営方針、労働文化、定着戦略を見直す必要があると強調した。
(ベルナマ通信、11月16日)